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視 察2:東大寺を清水寺を視察

06月28日

6月28日朝、大阪での初日の行事を終えたG8宗教指導者サミットの参加者一行は、二日目の会議の行われる京都への移動の途中で、奈良市の東大寺と、京都市東山の清水寺を視察した。


南大門前での記念撮影には鹿も寄ってきて和やかな雰囲気に

本G8宗教指導者サミット(以下、G8RLSと略す)の特徴のひとつは、設定された3つのテーマを三日間にわたって徹底的に論議すると共に、できるだけ多くの宗教施設を訪問し、海外からの参加者に、実際に「日本の宗教的状況」を体験してもらうプログラムを数多く用意したことである。

 6月28日午前8時30分、G8宗教指導者サミット参加者は大型観光バスと中型バスに分乗して、初日の宿泊地であるリーガロイヤルホテルを出発した。一行がまず向かったのは、世界遺産でもある奈良市の華厳宗大本山東大寺。バスを降り立った一行を出迎えた奈良公園の鹿たちに感嘆の声を上げた一行は、有名な南大門で記念撮影をした後、大仏殿の回廊で、上野道善華厳宗管長・第219世東大寺別当から歓迎の言葉を頂き、東大寺に関する概略の説明を受けた。


上野道善華厳宗管長から歓迎の挨拶を受けるG8RLS一行

 大仏殿に入堂した一行は、特別に大仏の基壇部まで上らせていただいて正式に参拝し、東大寺図書館長の平岡昇修師から、世界最大の木造建築として知られる大仏殿(金堂)ならびに盧舎那仏(いわゆる「奈良の大仏」)について、詳細にわたり英語で説明を受け、質疑応答を行った。東大寺には大勢の観光客が訪れていたが、時ならぬ世界の諸宗教の指導者の来訪に、日本の宗教団体が単なる観光や伝統行事の執行者としてだけでなく、現代社会に惹起するさまざまな問題について、対話や協力を行っている様を直接知らしめる良い機会でもあった。


 東大寺から清水寺への道中、一行は、大阪府と京都府の境界にある石清水八幡宮の麓の吉兆松花堂店を訪れ、伝統的な日本料理を楽しんだ。四つに区分された四角い木箱に入った「松花堂弁当」の名前の由来となった史跡「松花堂」に因んでつけられたこの昼食弁当はあまりにも有名である。北海道・洞爺湖サミットでG8各国の首脳たちに供せられる日本料理も吉兆の料理長が調理することになっており、それらの話題も盛り込んで、G8宗教指導者サミット期間中、唯一の本格的な日本料理を楽しんだ。なぜなら、通常の食事は、それぞれの宗教的食物禁忌(タブー)を冒さないように、基本的には、洋風のブッフェ形式を採っているが、この日の昼食は精進料理であったので、皆存分に食することができた。


西門前で記念撮影するG8宗教指導者サミット参加者一行

 続いて、一行は、京都市東山区にある世界遺産の北法相宗大本山の清水寺を訪れた。駐車場にバスを止めて、有名な三年坂を登っての参詣となったが、ここでも色とりどりの衣装を纏ったG8宗教指導者サミット参加者一行は観光客から注目の的であった。山門では、清水寺の大西真興執事長が出迎えてくださり、「清水の舞台(観音堂)や「音羽の滝」をはじめ、平安京の成立から清水寺建立の経緯まで含めて解説してくださった。


「清水の舞台」の上で大西真興執事長から説明を受ける一行

 清水寺の境内には、古来より地主(ぢしゅ)神社が鎮座しており、立派な伽藍を誇る清水寺建立後も、破却されることなく残っている様子が、先ほどの東大寺における手向山八幡宮と共に、異なった宗教が平和裏に共存できる「日本モデル」として海外からの参加者に説明された。この日の京都市内は、前日まで京都御苑内の「京都迎賓館」でG8サミット外相会合が開催されていた影響で、各所で特別警備体制が敷かれて、移動が大変であった。


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