三宅龍雄大人を偲ぶ会での三宅光雄教会長の謝辞

(於 リーガロイヤルホテル)

三宅龍雄大人を偲ぶ会
謝辞

金光教泉尾教会 教会長
三宅光雄

金光教泉尾教会 教会長 三宅光雄

皆様、本当に有り難うございます。 今日こうして私の父であります三宅龍雄の「偲ぶ会」をさせていただきましたところ、それぞれお忙しい先生方のお時間を頂戴いたしまして、大勢にお運びいただきましたことを、先ずは、お礼を申し上げたいと思います。本当に有り難うございます。

先ほど司会の者からも報告がありましたように、本日2時より金光教泉尾教会で「二代親先生十年祭」というお祭をさせていただきました。本来でしたら先生方に「十年祭にもご参拝を…」とお願いするところですが、長時間になりますので、お道のご縁の深い先生方にご参拝のおかげを頂いていただきまして、他教団の先生方には、こちらの「偲ぶ会」にお出ましをいただきました。お詫びとお礼を申し上げます。本当に有り難いことだと思っております。父の霊も本当に喜んでいると思います…。

私は今年還暦でございます。ということは、父が帰幽した10年前は50歳でありました。私は3月7日が誕生日です。そして私共の教会は毎月8日が「月例祭」と言いまして、月々の御祭を頂きます。10年前のその日も、父に代わって私が8日の月例祭の祭主のおかげを頂き、退下しようとしますと、弟であります善信から「若先生そのままで…」と…。その当時私は「若先生」と呼ばれておりました。「若先生はそのまま居てください」…。何が始まるのかなと思っておりますと、その頃には、もう約1年半の間、二代親先生はほとんどお出ましになることが無かったのですね。ですから、不十分ですが私がその手代わりのおかげを頂いてあったのですが、「今日からは若先生ではなくて、先生と呼ばせていただきたい」ということで、それこそサプライズで花束を婦人会の人が下さいまして、50歳の誕生日のお祝いですよね…。それが10年前の50歳でした。

もちろん、そのお祭の前も二代親先生に「今日は月例祭です。おかげを頂かせていただきます」と、こう申しましてお祭を頂いていたのですが、そのお祭が終わって、金光教では「結界取次」と申しまして、ご信者が一人ひとりお取次を頂かれるのですが、1時間半ほど経ったそのほとんど終わりがけに、私にメモが回ってまいりまして、「二代親先生のご容態が急に悪くなられました。救急車を呼んでよろしいでしょうか?」。ということで、「ハイ、直ぐに呼びなさい」と答えました。その時にはご信者さんが最後のお1人でしたので、お取次をさせていただいて、それから奥へ走って行きますと、救急車がすでに到着しておりました。それから入院ですね…。

そしてそこから20日間入院ということなのですが、その間にお彼岸がありますから、「霊大祭」があります。霊大祭のご報告に入院先の病院にやらせてもらった時に、お医者様が「だいぶ良くなったから4月の初めには退院できると思いますよ」とおっしゃったのですよ。私は「そうですか。良かったです」と、21日に申しての22日ですね…。病院に詰めておりました家内から電話がありまして、「二代親先生が危篤だから家族中集まってください!」。そこから6日間、私は病院に泊まらせていただきました。 病室の床に寝させていただいて、病院で泊まらせてもらって、ずっと父と共にその6日間を過ごしました。そして28日です…。

今思いますと、今でも不十分ですが、なんとか私が50歳になるまで…と、父がいのちを燃やしてくださったのだと…、このように思わせていただきましてね。本当に勿体ないことですね。しかも、その年の母の誕生日の1月17日に、母に「おめでとうございます」を申そうと、朝のお勤めが終わって奥に行かせていただきますと、母は父のベッドの横の部屋で「お剣先の御用」をされていました。母に「おめでとう」と申しまして、部屋を出ようと思いますと、横の部屋から「おーい! おーい!」と大きな声で二代親先生が私を呼ばれたのですね。あんなに大きな声でおっしゃるのは、私は本当に何事かなと思いまして、ベッドまで行きますと、私の顔をジーッと睨(にら)むように見られて二言「しっかり、頼むよ」と仰ったのですよ。私は本当にその二言が父の遺言だと思っています。

それまでにも、私が「これですか? あれですか?」と尋ねますと、「うん」とか「ううん」とかの返事はされるのですが、ご自身から声を発せられたのはそれが最後でした。しかも大きな声で、「しっかり、頼むよ」と…。そしてその十年祭を今日頂いたのですね。さあ私自身が本当にこれでご安心いただける中身なのかと、お詫びしながら、今日の「十年祭」を頂き、同時に先生方にこうしてお出ましを頂くことによって、その不十分なところの私の中身を足していただいて、今日、父に報告させていただくことができます。

本日は本当にお忙しい中、この「偲ぶ会」にご臨席賜わりまして心より御礼を申し上げます。本日は有り難うございました。



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