金光教泉尾教会「大恩師親先生十年祭」


『献杯』

                      カトリック大阪大司教
                            池長 潤


カトリック大阪大司教
池長潤師

こういうお席で、献杯の発声のご指名をいただき、恐縮であると同時に、非常に光栄でございます。

実は私にとって、三宅歳雄大人は非常に親近感を覚える方でいらっしゃいます。私は、ご生前の三宅歳雄先生には一面識もなかったのですが、三宅先生は1953年という極めて早い時期に、時の教皇であるピオ12世に会ってくださっています。そして、お亡くなりになられるほんの数年前の1994年には、当時の教皇であられたヨハネ・パウロ2世に1年に2度も面会をなさってくださいました。このようなことから、カトリック教徒として非常に親しい気持ちを感じております。

と同時に、ただ今、皆様が重々お聞きになられたとおり、三宅歳雄先生は本当に世界平和のために、そして、人類にとって今一番必要なことのために、大変な努力を重ねてこられました。そしてまた、非常に困っておられる方々に対して、温かい支援をしてこられた方でございます。そういった数々のエピソードを伺っておりますと、つくづく「本当にお心の素晴らしいお方だったんだな」と思いました。こういった先達を前にして、私たちもできる限り、宗教者として手を結び合って人類のためになるようなことを行い、困った方々には手を差し伸べることができれば、共に歩んで行ければと思います。

今日の三宅歳雄大人の十年祭という機会に際して、私はあらためてこのようなことを考えております。では、三宅歳雄大人のご遺徳を称えて、献杯!


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