★★ 七十五年記念大祭に内外から寄せられたメッセージ ★★

 

自由民主党総裁・内閣総理大臣 小泉純一郎

 金光教泉尾教会の布教七十五年を祝し、記念大祭のご盛会を心よりお慶び申し上げます。
 泉尾教会の創設者であられる故三宅歳雄先生は、戦中戦後という、この国自身が食べて行くことが困難であった時代から、世界に目を向けられて、宗教・民族対話の推進による平和の構築や、難民の救援活動に尽力され、96歳でご他界されるまで、常に第一線でご活躍され、国連をはじめ各国政府、各宗教の指導者から高い評価を受けてこられました。

 国内においては出口の見えない経済不況や人心の荒廃が進み、世界では人々の安全な生活が脅かされる中、日本政府は、三宅歳雄先生がお示しになられた道の尊さを再認識すると同時に、21世紀が世界人類にとってより良い世紀になるよう最善の努力を務めて行く所存ですので、お見守りくださいませ。

 最後になりましたが、現教会長の三宅龍雄先生のご健勝をはじめ、金光教泉尾教会のますますの弥栄と、本日ご参集の皆様方のご健勝ご多幸を心よりお祈り申し上げます。


財務大臣・衆議院議員 塩川正十郎

 故三宅歳雄師の布教七十五周年を記念しての記念大祭の開催に当たり、ご盛会をお喜び申し上げます。

 なお、謹んで尊き故人に対し、深甚なる追悼の誠を捧げ、心からご冥福をお祈り申し上げます。
 最後に、お世話をいただきました皆様方に感謝をいたしますと共に、三宅龍雄先生のご家族の皆様のご健勝とご多幸を祈念いたします。


行革担当大臣・衆議院議員 石原伸晃

 御布教七十五周年記念大祭のご開催、誠におめでとうございます。
 金光教泉尾教会の先代会長でいらっしゃいます、故三宅歳雄先生の、戦前・戦中・戦後にわたるご活動は、始終「人が助かりさえすればよし」のご念願に基づき、国内外に広く、「全人類の幸福」を、会長先生自ら身をもって唱えられてきたことを思うと、その残されたご功績ははかり知れません。

 個人主義がまかり通る昨今、他者を思う気持ちの尊さを、先生のご足跡を偲ぶとき、あらためて痛感させられます。

 わたくしは、先生のご念願を心に留め、小泉総理と共に「この国の新しいかたち」を創るべく、改革に邁進(まいしん)する所存です。

 現会長の三宅龍雄先生を中心に、金光教泉尾教会の皆様方が、本日の大祭を機に、今後も世界に向けて、ますますご活躍されますことを、心よりお祈り申し上げます。


国土交通大臣・参議院議員 扇千景

御布教七十五年記念大祭をお祝い申し上げます。
貴教会の益々のご発展を心から祈念申し上げます。


衆議院議員 野中広務

 この度、「布教七十五年記念大祭」が盛大に執り行なわれますことを御祝い申し上げます。
 三宅龍雄教会長様をはじめご参列の皆様方のますますのご隆昌・ご健勝・ご多幸をご祈念いたしますことと併せて、金光教泉尾教会様の更なるご発展をお祈りいたします。


互いに敬意と尊重を
ローマ教皇庁諸宗教対話評議会長官 フランシス・アリンゼ枢機卿

 今は亡き三宅歳雄先生の布教七十五年記念大祭に、こうしてメッセージを送らせていただけますことは、私にとって大きな喜びであります。私たちはアッシジにて世界平和の祈りの日々を送っております。伝統的な宗教・教団の代表の方々が、平和を求め神聖な使命に携わっているのです。「異なる民族・文化・宗教間で兄弟として平和共存するために、互いに敬意を払い尊重し合うこと」を人々に広めることを私たちは誓っております。

 私どもローマカトリック教会は、三宅歳雄先生が宗教間の相互理解のために大きなお力を注がれたことをよく理解しており、今でも亡き尊師との関係を折に触れ、喜びをもって思い出しております。泉尾教会では、このようなすばらしい伝統がこれからも続いていくことでしょう。現教会長の職にあられる三宅龍雄先生に、衷心よりお祝いを申し上げますと同時に、本日ご参集の皆さまに、神の祝福がありますように。


希望と正義の道筋を
米国アムネスティ・インターナショナル理事長 ウィリアム・シュルツ

 金光教泉尾教会・故三宅歳雄師御布教七十五年記念大祭を心よりお祝い申し上げます。私は、ユニテリアン・ユニバーサリスト協会(UUA)の元会長(在任1985〜93年)として、また、国際自由宗教連盟(IARF)の元理事(在任1985〜93年)として、お祝いを申し上げます。このような立場のおかげで、私は故三宅歳雄先生との親交を得ることができたからです。先生が、私たち皆に分け与えてくださったのは英知だけではなく、ユーモアで周囲を明るくさせてくださったこと、いつでも先生の目の中にあった光などを思い出し、尊敬の念に絶えません。私が幾度か泉尾教会を訪問した際に、師とご子息であられる三宅龍雄師、そのご家族が私に温かい歓迎を注いでくださったことは、一生忘れることはないでしょう。

 私は過去の思い出を綴るためだけにペンを執ったのではなく、将来への希望をも語りたいのです。私は1994年以来、米国アムネスティ・インターナショナルの理事長を務めさせていただいております。アムネスティは世界最大・最古で最も権威ある人権擁護団体であります。このような任務に就いておりますと、日々、過酷なまでの人間ができる限りの残虐性――違法裁判、宗教差別、テロリズム、拷問、性的虐待、処刑など――を目の当たりにさせられます。三宅歳雄先生が説かれた宗教間・民族間の寛容、調和、尊重への創造的なメッセージは、現在においてもますます必要なのです。

 三宅歳雄先生は、もはやそのお体は私たちと共にはありませんが、尊師の教え、師の精神は永遠に生き続け、私たちと師の家族の手に託された教会に、日本のみならず世界の希望と正義の道筋を示唆してくれるのです。三宅師ご一統様を私の最も大切な世界の友人と呼べることを誇りに思います。ご家族と泉尾教会のますますのご発展をお祈り申し上げます。


宗教的多様性と共になすべきこと
世界教会協議会諸宗教関係対話事務局長 ハンス・ウーコー

 故三宅歳雄師御布教七十五年記念大祭に寄せて、金光教泉尾教会の友人、関係者の皆様にこのようなメッセージを送ることができ、誠に喜びの極みでございます。

 三宅歳雄先生の偉業と泉尾教会の取り組みは、永続的な真の宗教間関係を築こうと努めておりますわれわれWCC(世界教会協議会)にとって、道標の役割を果たして下さっています。今日の教会(宗派)が孤立化、細分化へと後退していく傾向に立ち向かうために、このような活動はますます重要性を増しており、多様性は細分化に向かうべきではなく、寛容を超えて賞賛し合うべきなのであります。

 神の名を祈る者皆の責務として、故三宅歳雄師が平和を求めた努力は、「結集への呼びかけ」であると思います。今日、暴力主義の中に生きる私たちにとって、伝統的宗教が、社会を平和へと進ませるために果たす役割の重要性が高まっています。WCCは『暴力克服の十年』を採択しており、宗教間対話へのいざないとして、また、宗教の違う人々の平和への取り組みから学ぶ機会にしたいと考えています。そのためにも三宅歳雄先生から学ぶべきものは多いでしょう。

 世界中の難民問題への三宅歳雄先生の取り組みは、私たち皆にとっても応答責任のあることであると思います。また、そのことは、宗教間協力にとって欠くことのできない目的であるでしょう。宗教間対話は今日、社会活動としてはっきりとした説明がなくてはなりません。かつての普遍的原則というものは真実を含んでいました。今日でも宗教間の相互作用のために「共にできること、個別になすべきではないこと」があるのです。三宅歳雄先生の輝かしい偉業を推し進めることで、宗教間の活動は世界中の難民の尊厳と福祉の問題になろうとしているのです。

 金光教泉尾教会はいくつもの世界的な環境問題のプログラムに貢献する努力を続けてきました。大阪にある境内『泉光園』は、複雑な人生の現実を理解するためには全体的なアプローチに立つ必要性を思い出させてくれます。それを細分化してしまうと、われわれの身近な環境との関係を悪化させてしまいます。環境問題への関心というものは、「全体として見る」という統合の価値を実現するためのひとつの表現の仕方です。多角的に世界を分析するためには相互に関連し合う必要があります。

 互いに結びつこうとする考え方は、この世界を一枚の布のように考えようとします。正義と平和だけに注目し、この布を切り裂く危険性に注意を払おうとするのです。人類という細い糸は、それぞれが孤立している限り、効果的に立ち向かうことはできません。正義と平和そして環境のためにこの糸を世界的に綴つづり合わせることができれば、私たち自身の状況や世界のいのちの糸、そしてその救済に向かう必要性といったものに目をやる統合された道への第一歩となるでしょう。
 正義なくして平和はありえません。平和なくして正義もありえません。平和も正義も自然への畏敬なくしてはありえません。いのちの糸へのひとつの答として、変化の高まり、地球やいのちそのものの存亡、社会倫理の必要性などがあるのです。世界の現実を変える時に倫理観を一新することが必要とされます。このような流れの中で、われわれの宗教的多様性が大きな価値を持つでしょう。
 貴教会にとって重要な慶賀に寄せて、ますますのご繁栄をお祈りいたします。


三宅歳雄師こそ真の宗教家
ユニテリアン・ユニバーサリスト協会会長 ウイリアム・シンクフォード

 2002年1月27日に開催されます貴教会創始者、故三宅歳雄先生の布教七十五年記念大祭の吉祥に、ユニテリアン・ユニバーサリスト協会(UUA)より金光教泉尾教会の関係者の皆様へご挨拶を申し上げます。

 教会を創設するということは、壮大なビジョンと成し遂げる責任を必要とします。新しく創設される教会が栄えるには、長年にわたる努力と寛大な心、そして知恵に溢れるリーダーシップを要求されるのです。三宅歳雄師はビジョンを持ったリーダーであり、真の宗教家でありました。私共、世界中のユニテリアン・ユニバーサリストは、泉尾教会の信奉者の皆様方と共に尊師の偉業を称えたいと存じます。

 また、三宅龍雄師とそのご家族が、三宅歳雄先生の偉大な業績を引き継がれていることにも、同様に賞賛の意を表したいと存じます。私は一両年中に訪日を果たし、皆様方の並外れた偉業をささやかながら称えさせていただき、そして、この目で泉尾教会を見てみたいと存じます。

 三宅歳雄先生の例は、私たち皆に、それぞれの宗派の教会を建設していく気持ちを奮い立たせてくれます。そして、互いに手を取り合って、祝福し合い癒し合い愛し合うことも示してくれるのです。金光教泉尾教会御布教七十五年記念を心よりお祝い申し上げます。


浄土真宗本願寺派門主 大谷光真

 金光教泉尾教会布教七十五周年記念大祭にあたり、先代三宅歳雄教会長のご遺徳を偲びつつ、三宅龍雄教会長のご活躍と泉尾教会のご発展を念じ、お祝い申し上げます。


(以下、国内の宗教界はご尊名のみ記載する)
伊勢神宮大宮司 北白川道久
真言宗中山寺派管長 村主康瑞
高野山真言宗大本山宝寿院門主 松長有慶
曹洞宗大本山永平寺監院 南澤道人
本門法華宗閑士 持地日精
辯天宗管長 大森慈祥
善隣教教主 力久隆積
祇園八坂神社宮司 真弓常忠



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