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ごあいさつ

金光教泉尾教会長
三宅光雄

大恩師親先生は、昭和2年(1927年)1月、24歳の若さで泉尾の地に布教されて以来、平成11年(1999年)8月に96歳の天寿を全うされるまでの72年半もの長きにわたり、自らを一求道者として、数々の難儀を抱えて参拝する信奉者と共に歩まれました。

大恩師親先生は、終始「人が助かりさえすればよし」のご念願のもとに、戦前戦中戦後を通じて、人々の暮らし向きの立ちゆきを願い通されました。その ようなお働きは、昭和25年(1950年)の聖地泉光園建設、さらには、43年(1968年)の現会堂「拝める宮」の落成と、次々と目に見えるおかげとし て現れてきました。

さらに、「全人類の幸福、世界真の平和達成」に願いを込められて、世界の諸宗教の指導者と相互理解を通じた協力体制を構築され、また、各国の難民や生活に困窮する人々にも救いの手を差し伸べるための活動に邁進(まいしん)されました。そのことは、生涯を通じて、百回を超す「御神願外遊」をなさったことからも広く知られております。

このような偉大な足跡を残された大恩師親先生の「一乃弟子」として生涯共に歩まれ、大恩師親先生ご帰幽の後は、私どもの助かりのために御身を張られ てご祈念ご修行くださいました二代親先生も、平成18年(2006年)3月にお国替えになられ、その後を受けて、信心も修行も不十分な私が、6年間、教会 長の御用をかつがつ仕えさせていただき、こうして本日、御布教八十五年記念大祭の佳節をお迎えすることができましたことは、ひとえに大恩師の君の大御徳(おおみとく)と二代親先生の神霊様(かんみたまさま)の御祈りの(たまもの)であると思っております。

長期経済低迷の続く日本は、「終身雇用の総中流社会」から「非正規雇用の格差社会」へと凋落してしまったにもかかわらず、年金制度をはじめとする旧 来の社会システムの変更ができないままに迷走している中で、未曾有の東日本大震災が発生し、いつ収束するとも知れない原発事故、さらには、欧州の財政危機 によって国際金融秩序がいつ崩壊するかも判らず、人々を不安のどん底に陥れていますが、この状況は、大恩師親先生が「人よ幸いであれ」との念願のもと、布 教の第一歩を標された昭和2年と、社会情勢があまりにも似通っています。

この時期に、御布教八十五年記念大祭を迎える意味は大きいと思います。ご参拝の皆様方も、今一度、大恩師親先生が何を私たちに願われておられるかに想いを寄せていただき、本日の記念大祭を「師願継承」の出発点としていただければ、ありがたいことと存じます。


平成24年(2012年)1月22日