< 2007年度下期活動報告 >

  
会長ごあいさつ
地球温暖化対策を
    各政党に申し入れ
会長 インドで
 第8回AYC総会を主催
安全保障問題の
 専門家を招き学習
IARF国際事務局大阪へ
UUA総会に招待

G8サミットに提言

第27回チャリティーバザー開催
会長 比叡山宗教サミットで活躍
AYC幹部来訪
世連近畿協議会開催
フロリダでIARF
 年次総会・役員会に参加
2007年度上期活動報告




あなたも人類共栄会の会員に

世界各国に支援と救済の輪を広げる人類共栄会に、あなたも参加しませんか。年会費は、一般会員が1口3,000円、賛助会員が1口3万円です。会員のみなさんには、会費や寄付金が有効に利用されていることをご理解戴くために、年次報告書をお送りいたします。

集まったお金は世界各地の
救済・援助の費用として
役立てています。

たとえば・・・



あなたのご参加を
お待ちしております。
人類共栄会事務局まで
〒551-0001 
大阪市大正区三軒家西3-8-21

Tel.06-6551-0049
Fax.06-6553-7073
www.relnet.co.jp/jinrui

  会長ごあいさつ

今年もまた暑い夏を迎えました。地球温暖化のせいか、年々夏の暑さが厳しくなっていくような気がいたします。そんな中で、原油価格は史上最高値の1バレル76ドル台まで高騰し、9年前の実に6倍に達していますが、それでも、中国やインドの経済発展に後押しされて、消費量は抑制されるどころか、ますます上昇を続けております。その結果、石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料の排出による炭酸ガス濃度は上昇の一途を辿り、そのことがさらに地球温暖化を進めてしまうという悪循環に陥ってしまっています。

 人類共栄会では、会員一人ひとりの生活のあり方を改めることはもちろんのこと、社会においても、あるいは各国政府および各国際機関に対しても、人類全体、否、この地球上に暮らす全ての生物の存亡にとって喫緊の課題たる地球温暖化の抑制を直ちに実行に移すための施策を展開させることを今後十年間の長期課題としてまいります。

 この人類共栄会からの声を少しでも多くの人に届けさせるためにも、また、この人類共栄会の活動がより有効性のあるものになるためにも、最も重要な課題は、人類共栄会の会員数を拡大してゆくことです。事実、人類共栄会の働きは年々拡大して行っているにもかかわらず、残念ながら、会員数や会費の納付という点では、ここ数年は停滞いたしており、理事長そして会長としての私の不徳を反省いたしております。

 今後、この大切な人類共栄会の活動が、より実り多きものになっていくためにも、会員各位におかれましても、一人でも多くの人々に、この運動の趣旨を伝え、理解者を増やしてゆく努力を傾けていただきたいものと思っております。 

  地球温暖化対策を各政党に申し入れ


7月17日、三宅光雄会長は、東京都千代田区の民主党本部において、鳩山由紀夫幹事長と面会し、三宅会長が常務理事を務めるWCRP日本委員会が決定した『地球温暖化防止に関する緊急提言書』を手渡した。



鳩山幹事長に提言書を手渡す三宅会長

 人類共栄会では、地球温暖化防止を活動の柱のひとつに挙げているが、温室効果ガスの排出に伴うこの一年間の地球温暖化の進行は、悲観的な見通しをしている専門家の推測よりも遥かに早いスピードで悪化しているのが現実であり、たとえ今すぐ『京都議定書』の削減目標を完全に実施したとしても、全く問題にならないくらい「焼け石に水」の状態であり、世界各国が可及的速やかに抜本的な対策を取らなければ、生物種の大量絶滅など手遅れになることが懸念されている。

 しかしながら、政界や産業界では、そのことに対する危機感があまりに欠如しているので、「今すぐ、化石燃料の使用の80%削減を!」という厳しい提言を政策に入れるように、参議院議員選挙直前のこの時期に与野党各政党の責任者に申し入れをした。


  会長 インドで第8回AYC総会を主催


 3月9日から15日まで、三宅光雄会長は、インドのハイデラバードで開催された第8回AYC総会ならびに役員会に出席し、200kmほど離れた僻地にあるインド泉光園を訪問し、この度、新たに開設されたミヤケタツオ小学校を視察した。



AYC総会で会長として挨拶

 三宅光雄会長を団長とするAYC(世界連邦アジア青年センター)日本支部代表団一行7名は、マレーシア経由の便で3月9日深夜にインド中央部デカン高原の都市ハイデラバードに到着し、翌10日は、午前中にAYC執行理事会、午後からAYC役員OB会が開催され、AYC会長でもある三宅会長がそれぞれの会議をリードした。



インド泉光園の子供たちと会長

 AYCは、1984年に人類共栄会の創設者である故三宅歳雄師によってインドのマドラス(現チェンナイ)で設立されたアジア人の連帯と自助努力のためのNGOで、現在では、インド・スリランカ・バングラデシュ・ネパール・タイ・パキスタン・日本・カナダの8カ国11支部が活動を展開している。

 AYCの第8回総会は、11日に開催され、インド政府青年省のヴィベコモンダ次官と、地元アンドラ・プラデシュ州のクマール大臣が記念講演を行い、AYC各国支部から活動報告が行われた。午後には、新たに開設されたAYCのウェブサイトの開設式典が催され、会場参加者のカウントダウンと共に、三宅会長がスイッチを入れて、AYCの活動を全世界に広報するインターネットホームページの配信が始まった。

 12日は、ハイデラバードから200km程離れた僻地に、24年前に人類共栄会の創設者である故三宅歳雄師が開設されたインド泉光園とトシオミヤケ小学校のあるムッチェラ村からさらに10kmほど行ったマデュラパリー村に、昨年逝去された前会長の三宅龍雄師を記念して新たに開設されたタツオミヤケ小学校を視察し、これまで学校の無かった村民や大勢の子どもたちから大歓迎を受けた。引き続き、ムッチェラ村のトシオミヤケ小学校も訪問し、子どもたちに学用品などを手渡した。

 13日は、AYCハイデラバード支部が展開するHIV/エイズプログラムや農村開発プロジェクトの数々を丁寧に視察した。特に、この日は「世界婦人デー」ということで、近隣の12カ村から300名程の女性が集まり、自分たちが貧しい中で「自分たちはいかにしたら世界の役に立てるだろうか?」ということを真剣に討議している様子は、経済的には恵まれた環境の中で暮らすわれわれ日本人のあり方が問われていると言っても過言ではない。AYCはこれらの地域で、医療・衛生管理のサービス提供や有機農法の促進。



世界婦人デーの集いに参加

さらには、 ミシン等の貸与による女性の自立に結びつく現金収入確保のためのプログラムを実施しているが、これらのAYCの諸活動を支える資金の大半は、人類共栄会からの支援によって行われており、今後、ますます発展していくAYC各国支部の活動支援のためにも、人類共栄会の財政拡大が急がれるところである。


  安全保障問題の専門家を招き学習


2月16日、三宅光雄会長が理事長を務める大阪国際宗教同志会では、軍事アナリストの小川和久氏を講師に招き、日本を取り巻く国際情勢と日本の安全保障の実態について学んだ。

 世界平和を目的とするNGO団体は、とかく観念的平和論に陥りがちであるが、人類の歴史は、とりもなおさず戦争の歴史であるという事実を踏まえたとき、国家が戦争に至る論理――それは、戦争を抑止する方途でもある――と、実際の戦後処理について学ぶことは重要である。

 わが国初の本格的軍事アナリストであり、安倍内閣が新たに設けた「国家安全保障に関する官邸機能強化会議」(議長は安倍晋三総理)の民間人議員でもある小川和久氏から、自衛隊の戦闘能力についての具体的な数字と実例を挙げながら、日本を取り巻く国際情勢と日本の安全保障の実態についてつぶさに学ぶと同時に、日本の安全保障について、政治家も官僚もマスコミもいかに解っていないかということについて認識を新たにした。

 「一国の軍隊のあり方を見れば、その国の民主主義の成熟度が判る」と言われるように、近代国民国家における軍隊の位置づけを知らずに平和について語ることは不可能である。



小川和久氏の興味深い講演

 この意味では、民間セクターであるNGOの社会開発支援活動を通じての信頼醸成に基づく平和構築は、民族紛争や国際テロを起こさせないための社会的予防措置であり、実際に戦闘状態になってしまった地域における兵力分離や停戦監視を行う国連や各国政府(軍隊)の事後処理活動と、NGOの平和活動は相互補完の関係にあるということを理解することが重要であるとあらためて認識させられた。


  IARF国際事務局大阪へ



人類共栄会の三宅善信理事は、3月13日から18日までの、英国オックスフォードで開催されたIARF(国際自由宗教連盟)国際評議員会に出席し、中心的な働きをした。



国際評議員会をリード

 今回の会議では、昨年来懸案となっていたIARFの組織的財政的危機を立て直すために、国際事務局を大阪に移転することが正式に決議され、事務局移転に伴う諸問題や手続きの執行について熱心に討議された。

 1900年に米国ボストンで創設された世界最古の諸宗教対話団体であるIARFは、国連経済社会理事会に総合諮問資格を有する国際NGOであり、その百有余年の歴史の間に、その時々の国際情勢の変化に合わせて、国際事務局は英→蘭→米→蘭→独と、欧米各国を移転し、1993年以後は、オックスフォードに置いて活動を展開してきた。

 昨今の、英ポンド高の国際金融情勢は、事務局スタッフの人件費(高額の社会保障費や税金を含む)や、英国で公益法人を維持するための最低限の公租公課の額が膨大なものになることは、英国にその活動拠点を置くことの意味を著しく減じさせた。

 しかも、ここ数年は、欧米の加盟団体からの分担金額が減少し、日本からの分担金の総額が世界全体の3分の2に達したこと。さらには、IT環境の国際的な整備が、国際事務局の移転を促した。

 そこで、昨年秋より、国際事務局の日本移転が検討され、金光教泉尾教会が国際事務局のための事務所および事務局員の宿舎を無償で提供することになった。泉尾教会側の好意と、円安とデフレによって、二重の意味で維持費の安くなった日本で国際事務局員を雇用することによって浮いた支出で、実際のプログラム予算を増額することによって、IARFの財政健全化を図ることになった。

 人類共栄会本部にとっても、国連の総合諮問資格を有する国際的NGOの国際事務局が同じ施設内に転入してくることによって、国際情勢に関わる情報の交換や、国際業務進め方などを外国人スタッフたちから日常的に教わる機会ができることは有意義なことである。


  UUA総会に招待


6月20日から26日まで、米国オレゴン州ポートランドで開催されたUUA(ユニテリアン・ユニバーサリスト協会)教団の年次総会に、人類共栄会の三宅善信理事が招待されて出席した。IARF(国際自由宗教連盟)の中心教団であるUUAでは、毎年全米各州持ち回りで、数千名の牧師・幹部会員を集めて年次総会を行っている。

 三宅理事は、5,000人が一同に会する全体集会で海外ゲストとして紹介されたのをはじめ、『国際的人道支援プログラムにおけるパートナーシップの構築』についてのワークショップでパネリストを務めた。UUAの初代会長のD・グリーリー博士は、人類共栄会の創設者である故三宅歳雄師と1960年代後半から共同でプログラムを実施することによって信頼を築き上げてきた。


  G8サミットに提言



 6月5・6両日、EKD(ドイツプロテスタント教会連合)主催のG8宗教指導者会議がケルンで開催され、ノーベル平和賞受賞者のD・ツツ大主教をはじめ世界から60名の宗教指導者が参加した。日本からは、人類共栄会の三宅善信理事が招かれた。



ツツ大主教と三宅理事

 アフリカの貧困問題や中東における暴力の連鎖など、宗教の協力なしに解決しがたい問題が多々ある中で、ドイツ首相府に宗教界からの意見を提言するため、EKDが世界各国から宗教指導者を招いて、G8サミット前に国際会議を開催し、その決議文をドイツ首相府を通じてG8サミットに提言した。


  第27回チャリティーバザー開

5月6日、泉尾教会にてチャリティーバザー『すべての子供たちの笑顔のために』が開催され、約2,000名が参集した。

 今年で27回目を迎えたチャリティーバザーは雨天のため、泉尾教会の1Fホールを会場に開催された。信徒会や協力業者などからこの日のために集められた品を格安の値段で販売する「友愛セール」や、婦人会による「ちゃんこ鍋」や求道会・青年会員たちによる餅つき・たこ焼き等をはじめとする各種の模擬店や地方支部からの産地直接販売アトラクション等が行われ、近隣の住民ら約
2,000人が参加して、楽しみながら世界各地で行われている人類共栄会の人道支援活動を学んだ。

 この日は、あいにくの雨天にもかかわらず、終日、来場者の歓声がこだました。なお、今回のバザーの売上金1,601,000円は、全額、人類共栄会を通じて海外での救援活動に寄付された。


  会長 比叡山宗教サミットで活躍 


 8月3・4両日、京都宝ヶ池の国立京都国際会館ならびに比叡山延暦寺の根本中堂前特設会場で『比叡山宗教サミット20周年記念世界宗教者平和の祈りの集会』が開催され、人類共栄会から三宅光雄会長が出席した。

 1987年に始まった「比叡山宗教サミット」は、その当初から、人類共栄会の創設者である故三宅歳雄師が深く関わって以来、二代会長の故三宅龍雄師、そして現会長の三宅光雄師らが、毎年出席してきた。今回の20周年に当たっては、三宅光雄会長は運営委員として準備段階から関わってきた。

 宝ヶ池の国立京都国際会館ならびにグランドプリンスホテル京都で行われた3日の開会式典と記念講演、シンポジウム、さらには、レセプションの席では、イスラム教世界の最高権威であるエジプトのアズハル大学のアブドルアジーズ副学長やバチカン諸宗教対話評議会のマチャード次長らをはじめ、世界各国から参加した旧知の宗教指導者たちと国際社会の諸問題について意見の交換を行った。

 比叡山頂の延暦寺根本中堂前特設会場で行われた4日の「世界宗教者平和の祈りの集会」では、三宅光雄会長は諸宗教組織の代表の一人として登壇して「世界平和の祈り」を行った。また、大津市内の大津プリンスホテルで行われたレセプションの席では、主催者である半田孝淳天台座主から感謝の意を表された。


  AYC幹部来訪

6月17日、人類共栄会の三宅光雄会長が会長を務めるAYC(世界連邦アジア青年センター)国際事務局長のデイビッド氏と、ムンバイ支部長のラジャラクシュミ氏が人類共栄会本部を訪れ、AYC日本支部長の吉村昇一郎氏をはじめ日本支部の幹部たちと意見交換を行った。

 また、この日、両氏は泉尾教会の青年会創立80周年記念大会に出席して『今、アジアに必要なこと!』という講題で記念講演を行い、AYCの最大の支援団体である人類共栄会の会員各位に直接、AYCの活動について訴える機会を有した。

 AYCの南アジア各地での活動は、国際機関や各国政府からも高い評価を受けている。


  世連近畿協議会開催

 6月26日、世界連邦近畿協議会の平成19年度総会が開催された。同会は、世界連邦運動に賛同する近畿圏内の各団体による協議会で、大阪府知事・大阪市長・兵庫県知事といった地方自治体のトップを含むユニークな団体である。

 この日総会では、三宅光雄会長が開会挨拶。大阪府下の小学校に平和教育の「出前授業」を行うという試みが紹介され、平成18年度の会務並びに会計が報告、承認され、平成19年度活動方針並びに事業予算が審議、承認され、閉会した。



  フロリダでIARF年次総会・役員会に参加

人類共栄会の三宅善信理事は、7月24・25両日、米国フロリダ州で開催されたIARF(国際自由宗教連盟)年次総会ならびに26日の拡大執行理事会、さらに、28日の諸宗教対話集会に出席した。

 IARFは、これまで4年に1度開催される世界大会時に、公益法人としての「年次総会」を開催し、それ以外の年は、国際事務局の所在する英国オックスフォードで毎年開催される国際評議員会(定員16名)をもって機関の意思決定としていたが、この度の英国の公益法人委員会による法令遵守強化措置に伴い、約200名の代議員の20%以上の「出席」をもって毎年「年次総会」を開催しなければならないことになった。

 そこで、この度、初めて単独の「年次総会」を招集し、1992年当時に改定された現行規約を再度改定し、IT時代に即応した電子的決済手段を導入したりして、数多くの人間が実際に世界中から参集しなくとも、インターネット等を利用して、国際機関としての意思決定が迅速に行えるようにした。

 また、26日の拡大執行理事会では、予算・決算はもとより、国際事務局スタッフの雇用問題や英国公益法人委員会との交渉等について、大いに議論を行った。27日は、人事委員会、財務委員会、将来検討委員会等が断続的に開催され、法人としての意思の結集が行われた。

 さらに、28日には、広くタンパ市域全体から参加者を集め、公開シンポジウムが開催され、三宅理事はここでも、唯一の日本人パネリストとして出席し、人類共栄会の活動を紹介しながら、アメリカ人の独善性について批判の論陣をはるなど大いに活躍した。