ごあいさつ

三宅光雄会長

人類共栄会員の皆様には、健やかに新しい年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。

昨年末、米国のトランプ大統領が宣言した「エルサレムはイスラエルの永遠の首都」発言は、40年前のカーター政権による歴史的な『キャンプデービッド合意』(イスラエルとエジプトによる和平実現)以来、民主党・共和党政権を問わず一貫してアメリカが仲介してきた「中東和平プロセス」を台無しにしてしまいました。

特に、オバマ政権下で進められた、西側諸国だけでなく、長年敵対してきたロシアやイランまで含めた「対IS(イスラム国)包囲網」があと一歩のところまで来ていたこの時期に、ユダヤ人ロビイストが大きな影響力を持つというアメリカ国内の選挙対策用のトランプ大統領の「エルサレム首都」発言は、壊滅寸前であったISだけでなく、アルカイダやヒズボラなどのイスラム過激派勢力の主張を正当化させ、かつ、3億6千万人のアラブ人と、全世界15億人のイスラム教徒たちに、アメリカに対する決定的な不信感を抱かせるという結果になると思われます。

また、その影響は、国連安保理の相次ぐ非難決議を無視して核実験や大陸間弾道ミサイルの発射実験を強行してきた北朝鮮に対する日米中露の包囲網にも穴を空けることになりそうです。何故なら、実際の国際政治は「理想を目指す高邁な精神」ではなく、古来より続いてきた「敵の敵は味方」というマキャベリズムの権謀術数で動くからです。

ただ、同じ昨年末の出来事ではありますが、国際NGOのひとつである「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」がノーベル平和賞を受賞しました。この創設されてまだ十年しか歴史のない国際NGOが、被爆者団体だけでなく、私共、人類共栄会が長年支援してきたWCRP日本委員会や世界連邦運動協会なども巻き込んで、核兵器廃絶に対する日本からの声を国際社会に届けて、今回の栄誉となりました。民間のNGOでも、本気でやればできるのです。今こそ、われわれ人類共栄会の活動をもう一度見直して行かなければならないと思います。引き続き、人類共栄会へのご理解ご協力をお願いしたいと思います。

熊本地震と九州豪雨被災地を支援

人類共栄会では、2016年春に起こった熊本地震の被災地と2017年夏の九州北部豪雨の被災地を支援するために、発災直後から三宅光雄会長自ら現地を訪れると共に数次にわたって会員を支援活動に派遣してきた。

どのような自然災害でも、発災直後はニュースで大きく取り上げられるので世間の耳目を集めるが、復興のためにはまだまだ外部からの支援が必要であるにもかかわらず、年月の経過と共に人々の関心が薄らいでいく傾向があるので、継続支援にも力を入れなければならない。

人類共栄会は、これまで金光教大阪災害救援隊に人材を派遣すると共に、多額の支援金を提供してきた。同救援隊は熊本地震の被災地には十八次、九州豪雨の被災地は四次にわたり大阪から救援隊を派遣している。

ネパールのカトマンズで世界連邦アジア青年センター(AYC)執行理事会開催

AYC執行理事の面々
AYC執行理事の面々

2017年11月25・26両日、ネパールのカトマンズにおいて、世界連邦アジア青年センター(AYC)の年次執行理事会が開催され、AYCの会長でもある本会の三宅光雄会長以下4名が日本から参加した。

世界連邦アジア青年センター(AYC) は、人類共栄会の創設者である三宅歳雄師によって1984年にインドのチェンナイで発会された国際ボランティア組織である。AYCは、国連の経済社会理事会に総合諮問資格を有する国際NGOである世界連邦運動(WFM)の中心的な活動組織であり、インド・ネパール・バングラデシュ・スリランカ・パキスタン・タイ・日本を中心に世界に12の支部を有する活動組織である。特に、2004年12月の「スマトラ島沖地震」の際の大津波被害に対しては、世界的にも賞賛される活動を展開した。

執行理事会で挨拶をする三宅光雄会長
執行理事会で挨拶をする三宅光雄会長

11月25日の夕方、AYCネパール支部による歓迎夕食会が開催され、引き続き、三宅会長を中心に、2018年3月に開催予定の第10回AYC総会のホスト支部であるインド東部のコルカタ支部代表リーア氏とコルカタ支部相談役のアルンドゥ氏、さらにAYC国際事務局のサンジーブ事務局長が出席して、第10回総会の最終計画案が確認された。


大地震の被災者を激励する三宅薫氏
大地震の被災者を激励する三宅薫氏

▼ロヒンギャ難民も支援

翌26日は、朝から執行理事会が開催され、三宅会長の挨拶の後、サンジーブ事務局長による年次報告に続き、参加各支部より本年度の活動報告がなされ、日本支部は高橋真理子代表が発表した。中でも、隣国ミャンマーからいのちからがら脱出してきたロヒンギャ難民数十人を受け入れているバングラデシュ支部の報告が注目を集めた。

さらに、2018年3月にインドのコルカタで開催される第10回AYC総会は、市内のホールを会場に3月10日のみの開催として、その前後の9日と11日はコルカタ支部の活動を視察をすることが決議された。大会規模は、地元コルカタ支部より70名、各支部より合計50名の全120名程度と決まり、テーマは『社会環境と人間間の関係』と決まった。


▼支援先を訪問して

この日の午後は、20q離れた2015年4月のネパール大地震で一番被害の大きかったバクタプル地区を訪れた。この地区は、人類共栄会が支援して45世帯の仮設住宅を建ててフルケアしている地区で、三宅薫氏が激励の挨拶を行った。

翌27日は、帰国日にもかかわらず、1985年3月に三宅歳雄初代会長が尽力して建設された「ミヤケホーム」と「ミヤケ小学校(現マイトリ・スクール)」を訪問した。この施設は、2年前の大地震で学校の校舎は崩壊し、半年前に新校舎に建て替えられたばかりで、3歳から16歳までの520名の子供たちが楽しく学ぶ学校として活発に活動しており、三宅会長は、大勢の子供たちより大歓迎を受け、三宅会長からの寄付金を受けてオジェス理事長も感謝し、今後のさらなる交流を願われた。

訪問したミヤケホームで子供たちから歓迎を受ける
訪問したミヤケホームで子供たちから歓迎を受ける

なお、今回の執行理事会には、日本から三宅光雄会長の他、泉尾教会よりAYC担当の三宅薫氏と、AYC日本支部の高橋真理子代表と吉村裕之前代表が出席した。AYC日本支部では、2018年3月前半にコルカタで開催される第10回AYC総会への参加者を募集している。

マイトリスクールの授業を参観して
マイトリスクールの授業を参観して


高橋真理子さんAYC日本支部代表 高橋真理子さん

AYC執行理事会では、アジア各国支部代表による熱心な活動報告の後、ネパール支部の活動現場を視察しました。

ネパール地震の被害により、仮設住宅で生活する人々に毛布配布等を行っており、生まれた国や環境にかかわらず、子供たちは純粋でひたむきに生活しています。子供たちの笑顔のために、一人の大人として今出来ることは何かをあらためて考える機会になりました。

2018年3月にインドで開催される30周年記念総会には、一人でも多くの方と一緒に、現地の活動を目で見て、生きる力を感じる旅になればと思います。



吉村裕之さんAYC日本支部前代表 吉村裕之さん

カトマンズで開催されたAYC執行理事会に、日本支部代表の高橋真理子さんと共に出席しました。各支部の活動報告と3月にインドコルカタにて開催される総会についての打ち合わせが主な議題でした。

ネパール地震に被災され、仮設住宅に今なお居住されている集落を訪問しました。この集落にAYCネパール支部が食料品などを支給し援助活動を続けられています。この集落の子供たちは逆境の中にありながら、非常に明るくたくましく勉学に励んでいる姿に感銘を受けました。「困っておる人がおれば助けずにおれん」という創設者の人助けの願いが、このネパールでも脈々と受け継がれているのを目の当たりにし、人類共栄会の世助けの働きの偉大さにあらためて気付かされました。


比叡山宗教サミット30周年記念

バチカンのギクソット次官と聖エジディオ共同体のクアトルッチ事務総長と
バチカンのギクソット次官と聖エジディオ共同体のクアトルッチ事務総長と

比叡山宗教サミット30周年記念世界宗教者平和の祈りの集いが、8月3〜4日、宝ヶ池の国立京都国際会館ならびに比叡山延暦寺で開催された。時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が提唱したアッシジの祈りを受けて、1987年に当時の天台座主山田恵諦師の呼びかけによって始められたこの行事は、その第1回目から、人類共栄会の創設者三宅歳雄師が一方ならぬ協力をしてきた関係で、毎年、本会の会長が出席してきた。

世界各国から宗教指導者24名を招いて『テロと宗教〜暴力的過激主義に宗教者はどう立ち向かうか〜』をテーマに開催されたシンポジウムには、約2,000名の聴衆が耳を傾けた。

同サミットの運営母体である日本宗教代表者会議の常任委員でもある三宅光雄会長は、会場でバチカン諸宗教対話評議会次官のミゲル・ギクソット司教、WCRP国際のビル・ベンドレイ事務総長、世界ムスリム連盟のムハマド・アリッサ事務総長らと旧交を温めた。

サウジ王室が設立したKAICIIDのファイサル・ムアマール事務総長と言葉を交わす三宅会長
サウジ王室が設立したKAICIIDのファイサル・ムアマール事務総長と言葉を交わす三宅会長

ワシントンDCで開催されるIARF世界大会に向けて

9月6日に開催された第204回JLC会議の様子
9月6日に開催された第204回JLC会議の様子

本会の三宅光雄会長が副会長を務めるIARF(国際自由宗教連盟)の日本連絡協議会(JLC)では、2018年夏にワシントンDCで開催される第35回世界大会に向けて、2017年度には4回のJLC会議を泉尾教会で開催し、1回のフィールドワークを岩手県遠野地方で実施した。 

1900年にボストンで創設されたIARFは、宗教的民族的少数派の人権擁護を目的に長年にわたって世界各地で活動を展開し、国連経済社会理事会に総合諮問資格を有する国際NGOとなった。

そのIARFの第35回世界大会が、他の米国の諸宗教対話団体と協力して、2018年7月29日から8月1日に、ホワイトハウスに近いジョージ・ワシントン大学を会場に開催されることが決まっているが、その大会に向けて、最大の資金提供国であり、かつ、最大の参加者を派遣するJLC加盟団体間では、その準備のために綿密な計画が練られており、以下の5の分野が討議される予定。@宗教差別への取り組み、Aコミュニティの組織化、B抑圧の挑戦、C諸宗教対話の組織化、D「動く」諸宗教対話のレベル引き上げ。 

特に、宗教的民族的少数派への配慮を欠くトランプ大統領のお膝元での今回の世界大会は内外から注目を集めている。人類共栄会では、同大会への参加者を広く募集している。

世界連邦日本大会

WFM副理事長として、ビル・ペース事務総長のメッセージを代読する三宅光雄会長
WFM副理事長として、ビル・ペース事務総長のメッセージを代読する三宅光雄会長

10月14日、大阪国際会議場において、第33回世界連邦日本大会in大阪が開催され、人類共栄会からは、三宅光雄会長以下20名が参加した。

今大会の会長代行である中野寛成元衆議院副議長の開会挨拶に続いて世界連邦推進日本協議会の上部団体であるWFM(世界連邦運動)のビル・ペース事務総長のビデオレターメッセージの日本語訳を、同副理事長の要職にある三宅光雄師が読み上げた。

続いて、パネリストを招いてのフォーラムや世界連邦運動協会京都・大阪支部長による活動報告が行われた後、『世界情勢の変化から世界平和を考える』と題して、評論家の大宅映子氏が記念講演を行い、大会宣言を採択して閉会した。

雲南省で少数民族を視察

圓通禅寺で雲南省仏教協会の幹部と
圓通禅寺で雲南省仏教協会の幹部と

8月25〜30日、世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会訪中団の一員として、三宅善信理事が小橋孝一日本キリスト教協議会議長、樋口美作日本ムスリム協会前会長らと共に雲南省の昆明市と麗江市を訪れ、中国における少数民族の実情を視察し、併せて北京で少数民族問題を担当する政治協商会議全国委員会の馬彪副主席と北京で会見。宗教行政を統括する国家宗教局の幹部とも会談した。

ミャンマーやラオスと国境を接する中国最南部の山岳地帯の雲南省は、モンゴル帝国(元朝)に征服されるまでは、歴代の中華帝国とは「別の国」であり、現代でも「独自の文化」を保っており、26もの少数民族が暮らしている。雲南省仏教協会本部の置かれる圓通禅寺の盂蘭盆会の法要も北伝の大乗仏教様式だけでなく、南伝の上座部仏教、さらには、西伝のチベット仏教などの様式でも厳修されていた。なかでも、独自の象形文字を有するナシ族の都であった麗江市(海抜2,400m)は、当時の都の跡や街並みがよく保存されていた。

北京では、国家宗教局を訪れ、とかく人権上の問題があるとされる中国の宗教政策についても意見を交換し、中国道教協会本部も訪問した。

北京の中国道教協会の幹部と意見交換
北京の中国道教協会の幹部と意見交換

真珠湾で追悼式典

総会の開会に当たり黙祷を捧げる
総会の開会に当たり黙祷を捧げる

毎年12月7日(現地時間)、ハワイ州オアフ島の米海軍パールハーバー(真珠湾)基地の海中にあるアリゾナ記念館の対岸において、日米開戦時の犠牲者を追悼する式典が行われているが、36年前から世界連邦日本宗教委員会もこの式典に参加し、日米間の和解に努めてきた。

北朝鮮情勢が一触即発の緊張状態下で、日米のより緊密な連携が模索される中、三宅光雄会長がこの式典に参列し、藤田隆乗川崎大師貫首や宍野史生神道扶桑教管長らと共に祈りを捧げた。

平成29年度総会開催

総会の開会に当たり黙祷を捧げる
総会の開会に当たり黙祷を捧げる

8月15日、人類共栄会の平成29年度総会が金光教泉尾教会で開催された。

司会の岸上啓一評議員による開会宣言に続いて、議長を務める廣瀬彰理事が開会挨拶を行い、事務局の吉村裕司氏から平成29年度の活動報告ならびに決算報告がなされ、平成30年度の事業計画と予算案が説明され、満場一致で承認された。最後に、三宅光雄会長が活動方針を示して、総会は終了した。

核兵器のない世界を目指して

核兵器禁止条約TFメンバーで横須賀を視察
核兵器禁止条約TFメンバーで横須賀を視察

人類共栄会では、「核兵器のない世界」を目指して様々な活動を展開しているが、その一環として、WCRP日本委員会の核兵器禁止条約タスクフォース(TF)に三宅善信理事を派遣している。

核兵器禁止条約TFで挨拶する三宅光雄会長
核兵器禁止条約TFで挨拶する三宅光雄会長

その活動の甲斐があって、7月には不可能と言われた「核兵器禁止条約」が国連で採択され、年末にはWCRP日本委員会や世界連邦協会の支援する国際NGOのICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞するなど、国際的には核兵器廃絶への機運が高まっているが、その一方で、国連安保理決議を無視して核実験や弾道ミサイル発射を繰り返す北朝鮮のような国もある。