印パ和平実現への祈り

2002年 6月 7日

パキスタン・イスラム共和国大統領
パルヴェーズ・ムシャラフ閣下
インド国連邦政府首相
アタル・ビハリ・バジパイ閣下

わたくしたち大阪国際宗教同志会会員一同は、長年、印パ両国間で領有権が争われている「カシミール」地方の帰属問題が、これ以上、悪化することを望んでおりません。

 1998年、唯一の被爆国である日本の願いも聞き入れられずに、印パ両国が核保有国になったことに対して、あらためて遺憾の意を表すと共に、現在、最高潮に高まっている両国間の軍事的緊張が、指導者の短慮や現場での偶発的事態から、全面的核戦争に突入することだけは、なんとしても避けなければなりません。

暴力に対し、更に大きな暴力をもってしても、平和は訪れないことをわたくしたちは強く訴えます。しかも、両国の政治的紛争を正当化するために、イスラム教とヒンズー教という宗教を持ち出すことについては、宗教者として、決して看過することはできません。

両国正規軍の全面衝突だけでなく、政府および民間団体に支援されたテロリスト集団による暴力行為の取り締まりまで含めて、ムシャラフ大統領を代表とするパキスタン政府とバジパイ首相を代表とするインド政府の両者が誠意をもって、平和的手段を用いて混乱収拾に尽力することを希望します。

わたくしたちは、パキスタン政府・インド政府の両当事者はもとより、国際連合をはじめ関係各国政府に対し、今後、尊い人命を犠牲にして武力に訴える問題解決方法ではなく、対話と軍事以外の外交手段によって問題の解決を図り、ひいては、一日も早く包括的な「カシミール問題」の解決と核兵器の廃絶が実現することを希望します。

ここに、大阪国際宗教同志会は、以上の主旨を印パ両国政府に訴え、平和への祈りと行動を共にすることを誓うものであります。  

  合 掌

                      大阪国際宗教同志会

                        会 長 大森慈祥
                        理事長 三宅龍雄


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