声明:イラク問題解決への祈り

2003年 2月27日

 私ども、大阪国際宗教同志会は、この度、アメリカ合衆国およびその一部の同盟国によってなされようとしている国連安保理決議1441号を逸脱したイラクに対する武力行使に反対を表明するものであります。

 現在、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)ならびに国際原子力機関(IAEA)によって実施されている大量破壊兵器の査察において、イラクが大量破壊兵器を秘密裏に製造している明白な証拠が提出できない限り、アメリカ合衆国が主張する「世界平和に対するフセイン政権の危険性」の主張は当を得たものとは言えません。

 宗教者の対話と協力による世界の平和を希求する者として、尊い人命を犠牲にした武力に訴える国際問題の解決方法をとるのではなく、相互信頼を醸成する対話と武力行使以外の外交手段によって問題の解決を図られることを、アメリカ合衆国ジョージ・W・ブッシュ大統領閣下および関係各国の首脳に心よりお願い申し上げます。

 私どもは、イラクの一般市民の命が失われてゆくことを見るにつけ、深い悲しみを覚えます。どうか、イラク政府が世界の他の国々との不信と対立を解消すると共に、イラク民衆の生活を脅かしている経済制裁が一日も早く撤廃されるように、「何も隠し立てをしていない」と主張されるのなら、UNMOVICならびにIAEAによる大量破壊兵器査察への真摯な協力をされることをイラク共和国サダム・フセイン大統領閣下に強く望むものであります。

 さらに、日本国小泉純一郎首相閣下には、平和憲法の精神に則り、アメリカ合衆国の武力行使を積極的に支持することなく、独自の平和的外交努力を継続されるよう望みます。

 ここに、大阪国際宗教同志会は、以上の主旨を関係各国政府および国連の関係機関に訴え、祈りと行動を共にすることを誓うものであります。                               

  合 掌

                      大阪国際宗教同志会

                         大阪国際宗教同志会 会長
                          大森慈祥
 
                          大阪国際宗教同志会 理事長
                             三宅龍雄


戻る