三宅善信代表が「外国人宣教師に日本宗教をレク」(1月13日) 
ザベリオ宣教会本部 

 2003年1月13日(祝)、日本ザベリオ宣教会本部(大阪府泉佐野市)において開催された、来日してまだ日の浅い外国人宣教師(カトリック教会所属の各宣教会に所属)に対して、レルネットの三宅善信代表が「日本人の宗教的特質」について、『神道の祭』を題材にして講義した。

 日本におけるカトリック教会の宣教の歴史は、15世紀中葉のフランシスコ・ザビエル以来450年以上の歴史を有するが、東アジアのどの地域と比べても、決して成功しているとはいえない現状(この国において、クリスチャンが人口の1%を超えたことはない)である。


外国人宣教師に「祭」について講義する三宅善信代表

 そのような現状を打破するために、ザベリオ宣教会のT・トソリーニ神父を中心に、日本宣教の命を受けて欧州各国から派遣された若い神父たちに、欧州とは全く異なる宗教的感性を有する日本人社会について理解を深めるために、日本の伝統宗教の関係者を招き、研修を行っているものである。

 昨年の「真言密教」に続き、今年度は「神道」をテーマに選び、1月12日〜14日までの3日間、研修を行ったものである。初日は、外国人神父による神道の理解(「祝詞」を題材に)のセミナーを行い、2日目に、日本文化について広範囲な観点から独特に発言をしているレルネットの三宅善信代表を招き、「祭」を題材に研修を行った。また、3日目には、全員で伊勢神宮を訪問し、神道の伝統文化を直に体験した。

 三宅代表は、90分におよぶ「講義」と、休憩を挟んで60分におよぶ「質疑応答」の全てを英語で行い、日本各地の祭を紹介した映像と、時にはヘブル語・ギリシャ語・ラテン語などを交えて、神道(日本)文化の本質を「継続性(continuity)」をして捉え、欧州キリスト教文化の背景にあるセム的な「断絶(超越)性」やヘレニズム的な「聖俗二元論」と逆の立場の宗教であることを協調した。

 さらに、神道文化の「継続性」の論理は、時間の概念として現れるときは、先祖崇拝や年毎の通過儀礼に。空間の概念として現れるときは、神社や会社といった共同体(ムラ=内と外)に。機会として現れるときは、祭や宴会に。と、聖俗を織り交ぜて現れる日本人の宗教的特性を外国人にも解りやすく講演し、日本において「宗教的に成功する」ための条件にまで踏み込んで言及した。


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