★三宅善信代表が「水フォーラム」関連の『環境シンポ』
 (2月5日)に出演。 ユニークな見解で注目。 平安神宮会館

03年2月14日

 本年3月に、琵琶湖淀川水系の滋賀県・京都府・大阪府を会場に開催される第3回世界水フォーラムを前に、三宅善信レルネット代表の実兄三宅光雄師が委員長を務めるWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会の開発・環境委員会は、2月5日、平安神宮会館(京都市左京区)において、環境シンポジウム『水と生命を考える』を開催した。


約200名の客で会場は満席状態。
討論は大いに盛り上がった

 本シンポジウムは、秩父神社の薗田稔宮司(京都大学名誉教授)がモデレータを務め、この度の「水フォーラム」の中心的人物でもある京都精華大学の嘉田由紀子教授(琵琶湖博物館研究顧問)と、平安京へ水を供給する神様を祀っている貴船神社の高井和大宮司(京都古事の森育成協議会会長)および、三宅善信(株)レルネット代表の三氏が、パネリストとして、それぞれの観点から意見を交えた。

 文化人類学者の嘉田由紀子教授は、水道普及以前の日本人の暮らしぶりを紹介し、水を「飲み水・暮らし水・農耕用水と、その用途用途で使い分ける"養い水"として捉え、"排水"という概念がなかったが、上下水道の導入後は、行政や企業が水を単なる"消費物質"として捉えたことが今日の"水に関する諸問題"を生み出してしまったので、水の持つ精神性や宗教性を見直すべきだ」と提言した。


パネリストの面々。
左から、三宅、高井、嘉田、薗田の各氏

 また、高井和大宮司は、平安京遷都以来、"水の神"として、朝廷をはじめ京都の市民に尊ばれてきた貴船の神様である"おかみ"の事跡を紹介し、「雨乞い(あるいは雨止み)祈願など水にまつわる信仰が、結果的には、"聖地"として、水源になる山や森を保存することになった」と、自然の恵みに感謝する日本人の伝統的価値観を再評価する必要性を訴えた。

 さらに、三宅善信代表は、「世界の諸文明における水の意味づけを」というモデレータからの依頼を受けて、フォークダンスとして誰もが一度は踊ったことのあるイスラエル民謡『マイム・マイム』を題材に、旧約聖書『創世記』と古事記『上巻(神代記)』の比較を行いながら、「水」に対するアプローチの違いを分析し、乾燥地帯の都市国家において成立した一神教と、温暖な森の文化が育んだ多神教の自然への接し方の違いを説き、果ては、一向に出口が見えないパレスチナ紛争から、現代日本社会における食品安全神話の崩壊の原因究明まで、「水」をキーワードに読み解いてみせた。



★京都新聞が「特集」を組んで、本シンポジウムを紹介

03年02月15日

 2月5日に、平安神宮会館で開催されたWCRP環境シンポジウム『水と生命を考える』については、KBS京都放送が当日、ニュース枠で紹介されたのをはじめ、いくつかの新聞で記事として紹介されたが、このほど、2月15日付で、京都新聞が、その『こころ・宗教』欄(第4面)の全ページ幅の5段抜きカラー版で、本シンポの内容を詳細に「特集」した。

 以下、当該記事


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