衆議院議員会館で世界連邦運動協会執行理事会に

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  2010年7月2日、世界連邦運動協会の執行理事会が衆議院第二議員会館で開催され、三宅善信代表が出席した。今回の会合は、新たに会長に就任した海部俊樹元首相も参加して、長年の懸案であった「公益法人化」等について審議されたが、三宅代表は「日本国内において公益法人の資格を取るメリット(たとえば、欧米のように公益法人への個人や団体の寄付は、所得から控除されるが、日本の場合は個人や団体の税引き後の利益からしか寄付できない)はほとんどない。これは政治家に不作為のせいでもある」と、居並ぶ政界関係者を前にして発言したことで、議論は一挙にヒートアップした。


新会長として開会の挨拶をする海部俊樹元首相

  World Federalist Movement(世界連邦運動)とは、国際連盟が第二次世界大戦の勃発を防ぐことができなかったことの反省に立って、第二次世界大戦の戦勝国(米英仏ソ中)が中心(常任理事国)となって、主権国家を構成単位として1945年に創設された国際連合(United Nations=国連)に対して、「国益第一の主権国家を構成単位にしたのでは戦争は防げない」という考え方から、アインシュタイン博士、シュバイツァー博士、チャーチル元英国首相らが「国家を排して地球上にひとつの政府を創る」という壮大な目標を掲げて1947年に創設されたものであり、三宅善信代表の亡祖父故三宅歳雄師も、湯川秀樹博士や賀川豊彦師や尾崎行雄氏らと共にこの運動に最も古くから参加した日本人の一人である。

 「あまりにも理想主義的だ」と言われているにもかかわらず、WFMは創設から六十余年を経て、現在まで継続されており、特に、1990年代の旧ユーゴスラビア連邦解体に伴う混乱(当該国内において、国家権力が荷担した自国民に対する集団虐殺や民族浄化)に対処するために設立の機運が高まったICC(国際刑事裁判所)の設立を国連公認の諸NGOに働きかけて、国際世論を喚起してその実現の一翼を担うなど、国際社会内において、一定の評価を得ている。

  だた、世界連邦運動は、そもそもが市民運動から出発しているので、その主旨に賛同する人々が立ち上げたローカル団体が多数存在し、現在、日本における世界連邦のとりまとめ役となっているこの「世界連邦運動協会」の下に、世界連邦日本国会委員会、世界連邦日本宗教委員会、世界連邦宣言自治体協議会、世界連邦推進日本協議会等があり、それぞれが独自に活動をしている。因みに、三宅善信代表は、世界連邦近畿協議会の常任理事と世界連邦日本宗教委員会の理事も務めている。



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