三宅善信代表 アルゼンチンでWFM国際評議員会に

10/5〜8

   2010年10月5日から8日まで、三宅善信代表は、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにおいて開催されたWFM(世界連邦運動:本部ニューヨーク)の2010年度評議員会(ジェームス・クリスティ議長)に、世界各国から二十数名の評議員と共に三宅善信代表が出席した。


ブエノスアイレスで開催されたWFM国際評議員会で発言する三宅善信代表

 「世界連邦運動」というと、日本では、しばしば「戦争の原因は国益を最優先する主権国家の存在にあり、各国から“主権”を取り上げて国連を改組し、世界で唯一の“世界連邦政府”を樹立することである」というアインシュタインや湯川秀樹博士らが活躍した60年前のまま「絶対平和主義」の幻想に捕らわれている関係者も多いが、海外における世界連邦運動推進者の中には、未だにそのような“幻想”に捕らわれている人は居ない。


ビル・ペース執行理事と三宅善信代表

 むしろ、現状であるところの各国政府の実効支配を前提にしつつも、基本的人権や人道等の人類にとっての普遍的な価値を世界に実現するために、これらの普遍的な価値を冒した者には、たとえ一国の指導者であったとしても、これを捕らえて裁くための国際的なシステムを確立するために、WFMは十数年来、国連に関係する多くの国際NGOの意見を糾合してきた。その活動のかいがあって、1998年に国連全権外交使節会議によってICC(国際刑事裁判所)の設立が採択され、2003年にオランダのハーグに設置され、現実に、ダルフール紛争での虐殺の責任を問われてスーダンの現職大統領であるオマル・バシール氏に逮捕状が出されている。

 爾来、国際NGOとしてのWFMの評価は高まり、現在の年間予算441万ドル(約4億円)の内、各国政府からの助成金247万ドル、各種財団からの寄付金164万ドルといった外部資金が大半を占め、各国の世界連邦組織等メンバーからの分担金はわずか26,000ドル(約200万円)と、自己資金の200倍という驚異的な効率経営がなされており、ニューヨークの国際事務局には、常勤スタッフ約30名、インターン約20名と50人のスタッフを抱える国際NGOとして、国際社会に政策提言(IGP)を行っている。


地元の議員等大勢のオブザーバーが見守ったWFM国際評議員会

 今回の年次評議員会は、歴代国連事務総長や各国政府首脳がブエノスアイレスを訪問する際には必ず訪れると言われるCARI(アルゼンチン国際関係評議会)本部ビルで開催され、四日間にわたって運動方針・予算・各国支部の活動報告等が行われ、また、連日、地元の政府関係者や議員、NGO活動家等を招いて公開シンポジウムを開催した。

 特に、今回の評議員会でディスカッションの中心的なテーマは、グローバル・ガバナンスの民主化を担保するために、現在は主権国家(政府代表)が構成単位となっている国連に、世界中の人々が直接その代表を選ぶことができる国連議員総会の設立を求め、国際的な立法機関にすることである。三宅善信代表は、国連で「ミスターNGO」と呼ばれているビル・ペースWFM執行理事や、二十数年来の付き合いで、現在、アフガニスタンで活躍しているUSAID(アメリカ合衆国国際開発局)のジェームス・アルプサラジ博士らと意見交換した。


アフガニスタンで活躍するUSAIDのアルプサラジ博士と三宅善信代表

 今回の国際評議員会に、日本からは、同評議員会の副議長である三宅光雄WFMアジアセンター会長の代理として三宅善信代表と、同評議員会の執行委員である勝見貴弘WFM/Japan(海部俊樹会長)国際委員長の2名が出席した。



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