IARF国際評議員会 大阪で開催

4月17日〜19日

  2013年4月17日から19日にかけて、和宗総本山四天王寺と金光教泉尾教会を会場に、IARF(国際自由宗教連盟) の執行理事会ならびに国際評議員会が開催され、世界各国から30名の国際評議員およびオブザーバーらを含めて約30参加した。

四天王寺で開催されたIARF執行理事会
四天王寺で開催されたIARF執行理事会

  17日は、四天王寺本坊安養殿で執行理事会が開催され、前年度の議事録承認やJ・ティーゲル財務担当理事からの財務報告、各種の制度変更の法務手続きなどが話し合われた。特に、現行では定員20名の国際評議員の定数半減が提案され承認された。この会合には、この4月1日付で四天王寺の執事長に就任した瀧藤尊淳師も臨席して、英語で挨拶を行った。

金光教泉尾教会の会堂を背景に記念撮影をするIARF国際評議員たち
金光教泉尾教会の会堂を背景に記念撮影をするIARF国際評議員たち

  18・19の両日は、泉尾教会の広間に正式参拝の後、国際会議場神徳館でIARFの意思決定機関である国際評議員会が開催された。IARF会長の三宅光雄金光教泉尾教会長の歓迎挨拶に続き、テロ事件が起きたばかりのボストンからの参加者が2名いることもあって、追悼の祈りが捧げられた。

  前回の議事録承認に続き、財務担当理事からの財務報告と、E・チェリー財務投資委員長からの加盟団体からの会費や寄付金等の徴収方法についての提案が行われた。また、三輪隆裕将来検討委員長からアフリカ地域での勢力拡大について報告がなされ、中東バーレーンとアフリカのマラウイと欧州オーストリアの団体からの加盟申請が審議され受理された。さらに、正副会長ならびに財務担当理事を含む国際評議員は、4年に1度開催される世界大会毎に改選されるので、その候補を決める指名委員会の構成について話し合われたが、より迅速な意思決定と組織維持経費の削減をはかるため評議員の定員を現行の20名から11名に半減させる案(東亜・南亜・欧州中東・北米の四地域から各2名と青年と女性の代表各1名および世界大会時に一般代議員から1名の合計11名)が執行理事会から提案され、激論の末に承認された。


泉尾教会神徳館で開催されたIARF国際評議員会での採決のシーン
泉尾教会神徳館で開催されたIARF国際評議員会での採決のシーン

  昼食休憩後は、2014年に開催予定の第34回IARF世界大会の開催候補地であるスイスと英国から、それぞれ開催地候補地の状況や大会予算案のプレゼンテーションが行われ、ここに至るまで1年以上の紆余曲折があり、数々の候補地が消えていったので、発表者であるスイス在住のM・フローレス氏と、英国在住のR・ボーキー博士に対して、評議員たちから数多くの質問が提起された。その後、IARFが行っている青年、中東、人権教育、国連、平和構築等の活動部会からそれぞれ担当者がこの1年間における活動報告を行った。

  2日目の評議員会は、前日に話し合われた青年、中東、人権教育、国連、平和構築等の活動部会からの報告に基づいて、今後IARFの活動をどのように展開してゆくかについて方針が決められた。続いて、2013年度の予算編成に入ったが、長年、今年度の寄付の約束の合計額に基づき支出を立てるが、実際には日本を除くほとんどの国は約束通りの金額を拠出しないことと、最大の拠出国である日本が求める前年度の活動報告レポートが不十分という悪弊を絶つための根本的な方法である全員一律の「会費制」で組織管理費用は賄い、各プログラムについてはそれぞれ集まった指定寄付金額に応じて実施するという日本の提案が激論を呼び、本国際評議員会が閉会後10日以内に執行理事会が「予算原案」を作成し、国際評議員が電子投票を行うこととなった。


国際評議員会を終えて共に手を繋いで祈るIARF役員たち
国際評議員会を終えて共に手を繋いで祈るIARF役員たち

  昼食休憩後は、来年夏の世界大会両候補地から再度、プレゼンテーションが行われ、予算管理や大会実行委員会の構成などで激論が行われた後、「投票」が行われ、前日の予備投票では「優勢」であったスイス案が大差で破れ、第34回世界大会は、2014年8月24日から27日までの4日間の予定で、英国第二の都市バーミンガムで開催されることになった。また、次期大会後に「任期」が始まる国際評議員候補を指名する指名委員会の人選が行われ、J・ティーゲル氏(英国)委員長の下に、東亜地域は西田多戈止一燈園当番が、南亜地域はH・ダラー博士(インド)が、欧州中東はS・アロン博士(イスラエル)が、北米はD・ハンター博士(アメリカ)が就くことになった。最後に、アフリカのベニン、ガーナ、ケニヤ、トーゴ、ナイジェリアの五カ国から出されていた「ナショナル・チャプター(個人の集まりによる国内支部)」設立願いの内、参加者人数が加盟基準に達したガーナとケニヤのナショナル・チャプターの設立が承認された。2日間におよぶ国際評議員会が終了した。




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