ミリオネアの原作者と…

5月11日

  2013年5月11日、大阪ユネスコ協会で、ヴィカス・スワラップ在大阪インド総領事の講演を聴いた。三宅善信代表は、30年間以上にわたって、インドにおいて識字教育・社会開発・人権教育などの活動をしてきたが、インド社会の近年の急激な発展には目を見張るものがある。しかし、光は眩しければ眩しいほど濃い影ができるのもまた事実である。

スワラップ在大阪インド総領事の講演で大いに盛り上がった
スワラップ在大阪インド総領事の講演で大いに盛り上がった

  スワラップ総領事は、外交官であるだけでなく、小説家としてもその才能を発揮した。スラム街に隣接する国立IT研究所の壁の孔に設置したタッチパネル式のコンピュータ端末を使って、コンピュータの使い方を習うどころか、学校に行っていないので文字すら書けなかったスラム街の子供たちが、わずかな期間でコンピュータを自由に使いこなして知識を吸収していることに驚いたスワラップ総領事の体験を元に、公的な教育を受けたことのない少年が、世界110カ国で各国版が放送された人気番組『Who Wants to Be a Millionaire?』(日本でのタイトルは『クイズ・ミリオネア』)で10億ルピー(約20億円)を獲得するというアカデミー賞受賞映画『スラムドッグ$ミリオネア』の原作『Q&A』(邦題は『ぼくと1ルピーの神様』)を、わずか2カ月間で書き上げた話など興味深いものであった。

スワラップ在大阪インド総領事と三宅善信代表
スワラップ在大阪インド総領事と三宅善信代表




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