第60回コルモス会議開催

2013年12月26〜27日

 2013年12月27・28日、京都国際ホテルを会場に現代おける宗教の役割研究会の第60回コルモス研究会議が『宗教と家族』をテーマに開催され、学者や宗教指導者約70人が二日間にわたって熱心に討議した。

コルモス会議初日、基調講演時の様子
コルモス会議初日、基調講演時の様子

 12月26日午後1時、記念すべき第60回目の研究会議が大村英昭会長の開会挨拶で始まった。初日は、南山大学教授のポール・スワンソン教授の司会で、京都大学の稲垣恭子教授が、NHKの朝ドラ『あまちゃん』を題材にして、『家族の時代――家族をめぐる葛藤と和解――』と題して、また、京都大学の氣多雅子教授が『親と子の物語――アブラハムとイサクを中心に――』と題する基調講演を行った。基調講演に続いて、恒例の参加者全員による記念撮影が行われた。

コルモス理事会で積極的に発言する三宅善信代表
コルモス理事会で積極的に発言する三宅善信代表

 夕食・懇親会に続いて、午後7時半から理事会が開催されたが、例年通りの前年度の事業報告と決算や、次年度の活動方針と予算の承認といった団体を維持する上での「手続き」の問題よりも、25年間にわたって会場となってきた京都国際ホテルが、翌2014年12月26日をもって営業を終える(取り壊される)ことが決まったことを受けて、来年以後のコルモス研究会議の開催会場や運営方法から、あと一年で任期を終える現執行部の後任体制について等の根本的な問題が審議され、本研究会の維持団体の代表であり、理事でもある三宅善信代表は、具体的な改革案について積極的に発言した。

コルモス会議で発言される大谷光真浄土真宗本願寺派門主
コルモス会議で発言される大谷光真浄土真宗本願寺派門主

 二日目は、午前9時から、『宗教と家族』をテーマに、京都大学名誉教授の薗田稔秩父神社宮司の司会でパネルディスカッションが開催され、松本貢一立正佼成会大阪教会長、川村一代光文社『女性自身』記者、直林不退相愛大学教授、小原克博同志社大学教授の4名がそれぞれの視点から見解を述べ、フロアも交えて討議がなされた。

コルモス会議で発言する鈴木岩弓東北大学教授
コルモス会議で発言する鈴木岩弓東北大学教授

 昼食後、石蔵文信松蔭女子大学教授によるプレゼンテーションの後、岡田真美子兵庫県立大学教授の司会で全体討議が行われ、二日間の各発表を元に、僧侶や神職といった宗教指導者や臨床医、自然科学者、社会科学者等の異なる立場からそれぞれが意見を表明し、今回のテーマについての理解を深め合った。




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