■ 宗教界の動き ■

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11月前半の宗教界の動き (0011F)
季節柄か、文化的な催しがたくさん行われました。

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*天台真盛宗 十八萬日大法会
11月1日から、天台真盛宗総本山西教寺(山本孝圓管長、滋賀県大津市)で営まれていた不断念仏相続十八萬日大法会が7日、閉幕した。本堂を埋めつくした1,400人が一斉に念仏を唱和した。


*創価学会70周年記念写真展
11月1日から12月15日まで、神戸市の(創価学会)関西国際文化センターにおいて創価学会創立70周年記念写真展が開催された。同写真展は1982年に始まり、全国各地でのべ450万人が観賞した。


*善通寺で空海まつり
弘法大師の生誕地と善通寺市をPRする「善通寺空海まつり」が文化の日の3日、香川県善通寺市の真言宗善通寺派総本山善通寺にて「弘法大師像里帰り大法要」として行なわれ、御影堂では、空海請来の「錫杖加持」が行なわれた。


*独立後初の延暦寺出仕
11月4日、天台真盛宗の十八萬日大法会は、天台宗からの独立後初めて、総本山延暦寺一山の出仕で天台大師1400年遠忌法要を厳修した。式衆25人が声明の節に乗せて天台大師の遺徳を讃えた。


*天理柔道 シドニーでの健闘を称える
11月4日、奈良県天理市の天理教教会本部で、シドニーオリンピック男子柔道で金メダルを獲得した天理大学出身の野村忠宏選手と、惜しくも銀メダルの篠原信一選手の祝賀会が開催された。同大学柔道部OBら約800人が出席した。


☆臓器摘出に対し大本が「遺憾」声明発表
11月5日、一貫して脳死・臓器移植に反対している大本(奥田宗弘本部長、京都府亀岡市)は、この程、北海道函館病院で行われた「脳死者」からの臓器摘出に対し、これに反対する教団声明を出した。大本は1985年以来「脳死は人の死ではない」とする教団見解を発表している。


☆大本が「クローン規制法案」審議で関係国会議員に要望
11月6日、大本は、ヒトの受精卵などの扱いを定める「クローン技術規制法案」が国会で審議されるのを受けて、「ヒト胚(受精卵)やヒト・クローン胚を破壊し、披験の対象とする研究を容認出来ない」とする要望を関係議員へ送った。


*霊友会が御旗支部長を新たに8人
霊友会(増渕派)は、新体制の門出を祝って静岡県熱海市のホテルで記念パーティーを開催。新たにネパール人を含む8人の御旗支部長が誕生した。


*高野山真言宗 共済年金制度を廃止
11月8・9日の両日、高野山真言宗(和田有玄管長・土生川正道宗務総長)の第115次秋季宗会が和歌山県高野町の宗務所で開かれた。その中で、決算・補正予算案などに加え、平成8年にスタートした同宗共済年金制度の廃止を緊急提案、宗会の承認を得た。次々と破綻をきたしている生保業界の現状と将来を考え、リスクを未然に防ぐため。


☆「明社運動」NPO化
11月9日、立正佼成会系の「明るい社会づくり運動」(会長:石原慎太郎東京都知事)の総会が開催され、以前より求められていた法人化を目指し、特定非営利法人(NPO)を申請することになった。同運動は立正佼成会の故庭野日敬開祖が、一宗教の枠を越えた社会運動として提唱し、30年の実績を持つ。


*70周年祝うSGI総会
11月9日、創価学会創立70周年を祝賀する第26回SGI(創価学会インタナショナル、池田大作会長)総会ならびに第51回本部幹部会が、中部総会の意義を込めて開催された。池田SGI会長は「21世紀を人間愛の世紀にしたい」と語った。                           

*宗智山派 公称百周年記念 慶祝法要
11月9日、真言宗智山派は、「公称百周年記念慶祝法要」を宮坂管長総本山智積院化主の大導師により行い、全国から約200人が参列した。


*大谷派 新たに2つの訴訟
11月9日、真宗大谷派(東本願寺)の木越樹宗総長は、平成10年春に劇場公開したアニメ映画『蓮如物語』を制作した株式会社「松プロ(松方弘樹社長)」を相手取って、折半する契約だった映画の興行収益約7,300万円が未払いであるとして京都地裁に訴えた。また、宗派と対立している大谷光道師が使用している聖護院建物等の明渡しを求めても京都地裁に提訴した。


*中国仏教協会 日蓮宗を表敬訪問
11月9日、日本を訪れている中国仏教協会の一行25人(団長=張琳副秘書長・国際部主任)が、東京の日蓮宗大本山池上本門寺(酒井日慈貫主)と同宗務院を表敬訪問した。


*宗教法学会20周年の記念シンポ
11月10・11日、宗教法学会(理事長=小林孝輔青山学院大学名誉教授)は、東京都渋谷区の青山学院大学で秋期(第41回)学会を開催。学術記念講演と記念シンポジウムを実施した。


☆神道国際学会シンポジウム開催
11月11・12両日、神道国際学会(中西旭会長)は、東京国際フォーラムで、第6回国際シンポジウムの円卓討議「神道研究のグローバル化へ向かって」および公開討論会「なぜ今、神道研究が世界にとって大切なのか――私の主張」を内外から日本研究や神道研究に携わる研究者を招いて開催した。レルネットの三宅善信代表は、コロンビア大学のR・アベ宗教学部長と共に、円卓会議の共同議長を務めた。


*桂岩寺開創650年
11月12日、浄土宗西山深草派(畔柳正顕宗務総長)の愛知県西尾市の自坊・桂岩寺は、開創650年慶讃法要を厳修した。約350人にのぼる稚児行列も執り行なわれた。桂岩寺は、南北朝時代、慧aによって開創された。


☆「お墓の行方」寺町トーク
11月12日、大阪市の浄土宗應典院(秋田光彦住職)では、第25回寺町トークを開催。専門家らを招いて多様化する葬儀形態のなかで「最後の自己実現」について考える。申込み・問合せは、應典院寺町倶楽部 Tel:06-6771-7641 まで。


☆信教と思想の自由を守る会 都内で決起大会
11月12日、創価学会と公明党による日本支配の危険性に警鐘を鳴らしている「信教と思想の自由を守る会」の第1回決起大会が開かれた。出席した自民党の白川勝彦前代議士等も創価学会・公明党それに池田大作氏の在り方を痛烈に批判した。


*近畿宗教連盟「21世紀宣言」を採択
11月13日、近畿宗教連盟(大島亮準理事長)は、神戸市の生田神社会館で第52回総会を開き、『21世紀に向けての宣言文』を採択した。同連盟で、共通の宣言文がまとめられたのは初めて。約60人が出席した。


*一條名誉会長を追悼
11月14日、「第47回全日本仏教婦人連盟大会・一條智光名誉会長追悼会」が、東京プリンスホテルにて執り行なわれ、約130人が参加した。大会は六条照瑞顧問(大阪府藤井寺市の道明寺山主)の導師と全日本尼僧法団有志の式衆による追悼法要ではじまり、厳粛な雰囲気であった。


*地球環境問題テーマにフォーラム
11月14日、天理教明城大教会(大阪市中央区・松井石根会長)の主催する「明城文化フォーラム21」(松井石根代表幹事)が、新阪急ホテル(大阪市北区)で開催され、毎日新聞編集委員の斎藤清明氏が「地球が危ない」と題して、講演を行なった。


☆興福寺で発掘調査「速報展」開催中
法相宗大本山興福寺(奈良市)では、平成22年の創建1300年に向け、境内整備を行っている。これまでの発掘調査で発見された出土品を展示する「発掘調査速報展」を12月14日まで同寺国宝館にて開催中。


*「離婚式」のすすめ 独の女性監督が提唱
独ルーテル派教会のマーゴット・ケ−スマン監督=ハノーバー教区長は、教会が離婚する人々のために、特別な儀式(神に誓って結婚したのだから、離婚する時も、懺悔して神の前にけじめする)を提案した。教会は結婚を奨励すべきだが、多くの結婚が失敗することも認めなくてはならないというのが彼女の見解で、波紋を呼んでいる。


☆日中韓仏教交流
中国・韓国・日本の仏教友好交流を推進している三国の仏教代表らは、来年から三国間での修行体験団の派遣を決めた。


☆バチカン『ネットに関する倫理』文章を準備中
ローマ教皇庁(バチカン)は、文書『インターネットに関する倫理』を準備している。2001年中に完成を目指している。教皇庁広報委員会委員長のフォリー大司教が発表したところによると、「新技術は福音を家庭に伝える大きな手段」と評価している。


☆ナミビアのエイズ撲滅へ番組制作
HIV(エイズ)により、ナミビアの人口は、今後10年で半分以下になると予測されている。ルーテル教会牧師のカポフィ師は国営放送で、エイズ撲滅の放送を毎日制作している。同師は、「危機に立ち向かうための教育と人々の訓練が一番重要」と述べている。


*HPで仏教美術 チャリティ販売
関西の仏教者90人が組織する仏教クラブ(五十嵐隆明会長)は、ホームページ上で仏教美術品のチャリティー販売を始めた。毎年、趣旨に賛同する各宗の管長や作家らが作品を提供し、会場を設けて行ってきたが、会期等に縛られない形をとることにした。


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