無神論者の目薬

オウム、ライフスペース、法の華…。日本のあちこちでミイラ化遺体が出てきてしまったり、得体の知れないことが行われている。宗教っていったいなんなんだろう?
ところで、宗教とどう付き合っていくのか、考えたことありますか? 私はキリスト教系の幼稚園には通ったけど、ここ、レルネットで働き始めるまで、宗教というものと関わったことがなくて、はっきり言って、無関心だった。でも、ここで働くこの半年たらずのうちに、いろいろ見方が変ったり、目からウロコ状態のことがたくさんあって、宗教って、信じなくても、もっと皆が知っておくべきものなんじゃないかなと思うようになった。

でもね、じゃあ、どうやって知ればいいの? って判らない。宗教に詳しい友達なんていないし、下手に関わると抜けられなくなっちゃいそうだし。大抵は皆そうだと思う。だから、私が垣間見たいろんなことを、特に、今まで宗教と関わりのなかった皆さんに読んで欲しい。でも、ここで特定の宗教を肯定したり否定する気は全然ない。私自身、これまでもこれからも、無神論者なので安心して読んでください。

さて。レルネットのHPから見てくれている人は、きっと、宗教に関心も高くて詳しいでしょうし、一方の私は使う用語や表現にも間違いを犯すと思うので、気付いた方はぜひ指摘してください。それと、逆に、「今時の一般人の認識なんてこんなものか」と参考にしていただけると幸いです。それから、いきなりこのページに来てしまった方は、閉じる前に、ぜひ、レルネットのHPを見ていってください。なかなか有意義なHPです。

まずは宗教=排他的と思っている皆さんの常識を覆しましょう。実は私こそ、宗教=排他的・狂信的、と思っていた。ちょっとでも話を聞こうものなら引きずり込まれて、もう抜けられなくなると。ところが、世間一般に知られている以上に交流があって柔軟性がある。もちろん、そうじゃないところもあるけど…。

われらがレルネットの三宅主幹のおじい様にあたられる、故三宅歳雄金光教泉尾教会長(当時)が亡くなった時、私はレルネットで働き始めたばかりで、その参列者の顔ぶれの多彩さにビックリ! なにしろ、神道関係の人ばかりか、仏教関係、キリスト教関係、政治家や財界人、研究機関、とにかくいろんな超VIPの人たちが国内外から参列していて不思議だった。なんで? 違う宗教って、お互いに敵対してるんじゃなかったの? でも、ぞくぞくとやって来る参列者の方々や、送られてくる弔電には、「うちとは違う神様だけど、あなたの神様のもとで安らかにお休みください」という、教会長の死を悼む気持ちが溢れていた。 
 
「こんなにお付き合いが広いのか、こんなに認め合っているのか」ということを働き始めに目の前に目撃した。衝撃を受けた。そして、レルネットで国際協力や援助の仕事に関わるほどに、この実感は更に強くなっている。
宇根希英
                                       2000/2/20
                                        

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