三宅善信代表がCOP14の帰途、ダライラマに遭遇

08年12月12

  三宅善信代表は、2008年12月9日から13日にかけて、COP14(気象変動枠組条約第14回締約国会議)が開催されているドイツ国境に近いポーランドのポズナニを訪れ、国連経済社会理事会に総合諮問資格を有するNGOのひとつWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会の開発・環境委員会の副委員長として、昨年12月にインドネシアのバリ島で行われたCOP13に引き続き、同会議に参加した。


パン・ギムン潘基文(連事務総長も参加した全体会議会場の三宅善信代表。
ちょうどツバルのイエレミア首相がスピーチを行っている

  俗に「温暖化防止会議」と呼ばれているCOP会議の構造は、その機能のどの面を強調するか(当該参加者の顔ぶれ)によっても、他にもUNFCCC(国連気候変動枠組会議)をはじめ、類似の国際会議(MOPやIPCC等)が多数存在し、なおかつ、それらが同時並行的に開催されるが、いずれにしても、喫緊の課題である「地球温暖化の抑制」にどう取り組むかについて協議する最大の機会である。

そもそも、以前から専門家の間では問題となっていた「地球温暖化」という概念が、一般市民や各国の指導者に広く知られるようになったのは、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境サミット以来のことである。COP(Conference Of Parties=締約国会議)は、気候変動を抑制するための国際的な枠組みで、特に、1997年に京都で開催されたCOP3の際に、日米欧等の先進国に削減の数値目標を設定した二酸化炭素等の温室効果化ガス(GHG)の排出抑制を求めた『京都議定書』が採択されたことは、広く知られているところである。


全体会議講演台に立つ三宅善信代表

 ところが、『京都議定書』に定められた削減実施約束期間は、すでに今年(2008年から2012年まで)から始まっているが、実際には、欧州の一部の国を除いては、日本をはじめまったく手つかずの状態と言える。さらには、アメリカ・中国・インドの三大排出国は、そもそも『京都議定書』を葬り去ることを企んでいる。情けないことに、わが国政府も、7月上旬に開催されたG8北海道・洞爺湖サミットの際に、京都議定書が定める約束期限を「2050年までに50%削減」と、事実上、棚上げ状態にすることを提案する始末である。今回の会議でも、アメリカと中国が大きな“作戦基地”を現地に設けて、国際世論の多数派工作を行っていた。


多数派工作を行う中国の“基地”には、常に多くの人々が出入りしていた

  さらに悪いことに、今年の後半の国際社会の話題(緊急課題)は、地球温暖化の“張本人”であるアメリカからもたらされた「金融危機」に端を発する「世界恐慌」によってさらわれ、各国(特に、先進主要国)の指導者やマスコミの関心も、「将来の地球温暖化問題」よりも「明日の自国経済」へと完全に“内向き”になってしまっており、その様子は、熱心なNGOの活動家たちとは裏腹に、取材に訪れるメディアの数や参加する各国首脳の顔ぶれからみて明白である。この分では、来年(COP15コペンハーゲン会議)からスタートする「ポスト京都議定書」体制をどう構築するかが、全く見えてこない。唯一の期待は、地球温暖化対策に後ろ向きだったブッシュ大統領からオバマ大統領へとアメリカの政権が交替することに望みを託すところであるが、それとて、アメリカにとって“当面の課題”である「金融市場の安定化」と、ビッグ3をはじめとする産業の保護にエネルギーを注がなければならないであろうから、期待薄である。


厳重な警備網で囲まれた会場の周りでは、多くのNGOがアピールを行っていた

  会議では、新たに国連事務総長になった潘基文(パン・ギムン)氏が、「金融危機の問題ばかりに目を奪われてはいけない。この問題に関しては本気で取り組む」と発言したことや、地球温暖化による海面上昇で「最初に消滅する国」と言われている南太平洋の島嶼国家ツバルのイエレミア(Ielemia)首相や、スウェーデンのラインフェルト(Reinfeldt)首相の発言が注目された。さらには、今年前半、国際投機マネーの標的にされ、暴騰した原油価格に引きずられる形で高騰した食糧価格(註:穀物の「バイオ燃料」への転用による食糧不足)によって、森林の伐採と農地への転用が進み、一層、地球温暖化に悪影響を与えているという趣旨の発言が頻繁に行われた。


数多くのNGO活動家たちと意見交換をする三宅善信代表

  ところで、三宅代表はよく、飛行機や新幹線やエレベータでよく有名人と出くわす人物である。これまでにも、各国の首脳から芸能人まで再三再四乗り合わしているが、今回の旅行でも、往路では、12月9日のミュンヘン空港からポズナニ空港へのポーランド航空の小型プロペラ機(定員40名以下)で、コンゴ共和国のサスヌゲソ(Sassou-Nguesso)大統領とすぐ近くの席であった。また、COP14が行われる会場なら各国首脳や国連事務総長らと出くわす機会があるのも当然と言えば当然なのであるが、圧巻は帰途のワルシャワ空港からフランクフルト空港へのルフトハンザ便で訪れた。なんと、ワレサ元大統領のノーベル平和賞25周年を祝って同国を訪問中のダライラマ14世法王と同じ飛行機だったのである。昨年二度もダライラマ14世と出会っている三宅善信代表は、機内で法王に挨拶をし、偶然の再会を喜び合った。


常に世界中の人々の耳目を集め、
移動中の機内で身体を休めるともままならないダライラマ14世

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