イランの伝統武道ズールハーネを視察

12/08

 2010年12月8日、大阪市此花区のクレオ大阪西を会場に、イラン・イスラム共和国大使館主催の『イランの伝統スポーツ“ズールハーネ”と音楽の鑑賞』が行われ、三宅善信代表がセイエド・アッバス・アラグチ駐日特命全権大使から招待された。三宅代表はセイエド・モハンマド・ハタミ前大統領と2006年に会談したことがあるが、アラグチ大使との関係は、本年2月に大阪市長公邸で開催された「イラン日本外交関係樹立80周年ならびにイスラム革命31周年」祝賀会の際に、日本国際連合協会関西本部の理事として、アラグチ大使と親しくなったことに始まる。


イラン・イスラム共和国アラグチ大使と三宅善信代表

 イラン・イスラム共和国の国歌斉唱に続いて、本プログラムの後援者であるダルビッシュセファット・ファルサ氏(北海道日本ハムファイターズのダルビッシュ有投手の実父)が挨拶を行い、続いて、アラグチ駐日特命全権大使、荒木幹男大阪市会議長、田邊隆一関西担当特命全権大使らが祝辞を述べた。

 その後、舞台上では、イランの騎士道音楽(『神の御名において』と『勇気の家』)が演奏され、続いて、「ズールハーネ」についての紹介がなされ、筋骨隆々の男たちが登壇して、いよいよ「ズールハーネ」の演舞となった。40年程前、当時はまだ少年であった三宅善信代表は「ズールハーネ」の実演を鑑賞し、その独特な所作に大きなインパクトを受けたので記憶に残っていたが、今回、イランにおける歴史や宗教について十分な知識を持ってから、系統だって説明を受けたことによって、その意味するところを大いに理解した。


重たい棍棒を自在に操るイラン人力士たち

 古代ペルシャ時代以来3000年の歴史を有すると言われる「ズールハーネ」では、鍛え上げられた肉体を持つ男たちが、音楽に合わせてフィギュアスケートの回転ジャンプや腕立て伏せのような準備運動を行った後、仰向けに寝そべりながら、重さ40kgもある楯を左右それぞれの手に持って、腕力だけでこれを持ち上げたり、立位で野球のバットを太くしたような20kgほどある棍棒を左右の手で持って音楽に合わせてこれを巧みに振り回したりするような独特な動きをする。あるいは、屈強な男たちが組み合ってレスリングをするが、それらの動きが見事に様式化されており、男たちの心技体の充実ぶりを堪能するものであり、まさに、大相撲の力士の土俵入りを見るようなものである。

ダルビッシュ氏と言葉を交わす三宅善信代表

 約1時間におよぶ実演を鑑賞した後、会場を移してレセプションが行われ、三宅善信代表は、旧知の田邊関西大使やアラグチ大使はもとより、ファルサ氏らと歓談した。



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