『“チベット暴動”についての国際宗教同志会の
「暴力行為反対要望書」がNHKで放映』
 

08/03/17

  国際宗教同志会(左藤恵会長)では、2008年3月17日、中華人民共和国のチベット自治区で起きているチベット人による自由化要求デモ(中国側の発表によると「暴動」)による混乱について、『中国政府の暴力的手段による鎮圧行為に反対する要望書』を発表し、三宅善信事務局長が、NHKからの取材を受け、その様子が同日夕方18:10〜19:00の『かんさいニュース1番』で放映された。


『チベット暴動』の様子を伝えるNHKニュース

  NHKでは、大相撲中継終了直後の18:00から、全国ニュースを10分間流した後、18:10から大阪を中心とした近畿二府四県+四国二県で放映されるローカルニュースの枠ながら、大相撲中継に続いているため、比較的チャンネル占有率の高い時間帯のニュース番組の時間帯である。この日は、一時は$1=95円台をつけるなど、急激に進んだ「円高」のニュースに続いて、18:18から18:26までの8分間『チベット暴動』のタイトルで、三日目となった「チベット自治区における民衆の自由化要求蜂起と、それを武力鎮圧する中華人民共和国当局」という枠組みで、チベット問題に詳しい高野山大学の教授と、チベット難民として長年日本で暮らす女性歌手に続いて、「ダライラマと交流のある宗教対話団体」という枠で、国際宗教同志会が紹介されて、ダライラマ訪問団の様子や、『要望書』の内容について紹介され、三宅善信事務局長へのインタビューが放映された。



ダライラマとの会談を終えて記念撮影を行う
国際宗教同志会代表団一行

  数日前からのチベット情勢の混迷を受けて、「国際宗教同志会」では、緊急事態発生時の対応マニュアルに従い、まず、国際宗教同志会が駐日中華人民共和国大使宛に送付する「要望書」案の起草を事務局が行い、左藤恵会長(大谷学園理事長・元法務大臣)、三宅光雄理事長(金光教泉尾教会長)をはじめ、国際宗教同志会の常任理事たちと連絡を取り合い、今回の事態の平和的手段による解決を求める中国当局への要望書発送の緊急意思決定を行った。



中国政府の抑圧的手段に反対し平和的解決を求める要望書

  国際宗教同志会事務局では、直ぐに在阪のマスコミ各社にプレスリリースを行ったのを受けて、NHKや共同通信社が国際宗教同志会の『要望書』をニュースとして採り上げ、配信したものである。昨年9月28日、国際宗教同志会のダライラマ訪問団がインド北西部のダラムサラにある「チベット亡命政府」にダライラマ14世を訪問した際に、ちょうどビルマ(註:「ミャンマー」は軍事政権が付けた国名のため、欧米では、この正統性を認めない人々は、現在でも「ビルマ」という国号を使用することで、軍事政権への抗議の意思表示を行っている)での仏教僧侶による平和的な民主化要求デモを、軍事政権が流血の武力鎮圧事件が起こったので、国際宗教同志会は、ダライラマ法王と共に、ビルマにおける悲劇への共同声明を発表しただけでなく、75分間にわたって膝を詰めた会談を行い、チベット情勢と中国政府の対応について意見交換を行ったことは、既報のとおりである。

NHKニュースで放映された三宅善信事務局長のコメント

  三宅善信事務局長は、11月18日にも、来日したダライラマ14世法王と伊勢で再会するなど、国連経済社会理事会に総合諮問資格を有する国際NGOのひとつIARF(国際自由宗教連盟)の国際評議員のひとりとして、世界の少数民族の人権、なかんずく「信教の自由」確保に関して大変な関心を寄せているだけでなく、実際に数多くの国際プログラムを行っているだけに、今回のラサでの暴動については、国際宗教同志会でも大変、注目していた。

  三宅事務局長は、中国政府に対して、真偽の如何に関わらず、武力鎮圧行動の即刻停止を訴え、ダライラマ14世との真摯な対話を通じた問題解決を要求し、「自由な対話の度合いこそが、自己の行為の正統性と民主主義の唯一のメルクマールである」との見解を述べ、「国際宗教同志会は引き続き、この問題の監視役を務めていく」との見解を披瀝し、その模様は、NHKの番組『かんさいニュース1番』で即刻放映された。

  チベットにおける「信教の自由の確保」と、中華人民共和国における「少数民族の人権擁護」については、国際宗教同志会も中核団体のひとつとして、本年6月27日から29日まで大阪と京都で開催される「G8宗教指導者サミット」においても、重要な課題として取り上げられることになっている。



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