10月12日、妙道会教団本部(大阪市天王寺区・佐原慶治会長)において、大阪国際宗教同志会(大森慈祥会長)の平成13年度第3回例会が開催され、ロンドン大学日本宗教文化研究所長のジョン・ブリーン博士が『様々な靖国神社』と題する記念講演を行った。また、例会に先立って開催された理事会で、『米国によるアフガニスタンへの軍事攻撃の即時停止要請』(へ飛べるように)を採択し、ブッシュ大統領宛に送致した。
例会に先立って、午後1時から、今年度第3回の理事会(三宅龍雄理事長)が開催され、通常の事務局報告や審議事項が行われた後、9月11日の米国同時多発テロ事件および10月7日以後の米国を中心とした「報復」と称するアフガニスタンへの軍事攻撃に対する大阪国際宗教同志会としての見解が協議され、ジョージ・W・ブッシュ米国大統領宛の要請書が作成された。

理事会で意見を交換する常任理事の各師。左から、佐原慶治妙道会会長、平岡英信清風学園理事長、
三宅龍雄金光教泉尾教会長(理事長)、大森慈祥辯天宗管長(会長)、西村淳晨本門佛立宗清風寺住職 )
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午後2時から、神仏基新宗教各宗派教団から約50名の参加者を集めて、今年度第3回の例会が開催された。最初に、西村淳晨常任理事(本門佛立宗清風寺住職)による「平和の祈り」が行われ、大森慈祥会長(辯天宗管長)の開会挨拶および、会場を提供した佐原慶治妙道会会長(国宗常任理事)による歓迎の挨拶がおこなわれた。
佐原慶治妙道会会長による歓迎の挨拶
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続いて、明治維新期の制度史を研究しているロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)日本宗教文化研究所長のジョン・ブリーン博士から、『様々な靖国神社』と題する記念講演が行われた。本年度の国宗は、第1回例会時には古代東アジア史学者の上田正昭京都大学名誉教授から、また、第2回例会時には儒教研究の加地伸行大阪大学名誉教授から、それぞれ、日本人の宗教精神のバックボーンの当たる講演を受けてきたが、今回は一転して、その日本人の宗教意識(何事であれ、「死者の霊は鎮めなければならない」とする慰霊観)と周辺諸国の宗教意識の違いから生じる「靖国問題」について、全くの「第三者」である英国人であるブリーン博士の目から見た問題点を聞いた。
熱弁を揮う講師のジョン・ブリーン博士
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ブリーン博士は、その講演において、これまで日本においてなされてきた「靖国論争」の多くが、あまりに「靖国神社」そのものを知らずに(知ろうとせずに)、それぞれが自らの政治的立場をその中へ反映させるために、数々の「非靖国的要素」を押しつけてきたことに触れ、「靖国」では「神社」として、実際に何がどう行われているかについて、研究成果を発表した。『儀礼の場』としての靖国では、霊璽奉安祭と秋季例大祭を取り上げ、宗教界も含めて多くの日本人が「神社としての靖国」で、どういう「神学」に基づいてどんな「儀礼」が行われいるかを図解で説明した。また、『戦友・遺族』の靖国では、博士が靖国神社に参拝している人々(「英霊」の戦友だった人や遺族)への数多くのインタビューを分析して、ここに参っている人々と外部の人々(社会)との間の意識の齟齬について触れ、中国や韓国のそれはいうまでなく、国内の賛成派にしろ、反対派にしろ、神社側にしろ、自民党にしろ、野党にしろ、右翼にしろ、マスコミにしろ、いずれも側の主張も、参拝者の望んでいるものとは全く異なったものであることを鋭く指摘した。

記念講演後の質疑応答の様子
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記念講演に続いて、コーヒーブレイクの後、三宅善信理事(金光教春日丘教会長)の司会進行で、フロアも交えた質疑応答がなされた。ブリーン博士と三宅理事は数年来の研究仲間ということもあって、息のあった当意即妙のディスカッションであった。最後に、事務局から理事会で議決されたばかりのブッシュ大統領宛の「要請書」が発表され、三宅龍雄理事長(金光教泉尾教会長)による閉会の挨拶と、平岡英信常任理事(清風学園理事長)による「平和の祈り」で、大阪国際宗教同志会平成13年度第3回例会は無事、終了した。引き続き、昨年、落慶したばかりの妙道会教団本部大聖堂に参拝した。