☆ 2001年度活動 ☆


平成13年度総会 開催
 大森慈祥師を新会長に選出 上田正昭博士が記念講演


新会長として挨拶する大森慈祥辯天宗管長
 2月13日、金光教泉尾教会(三宅龍雄教会長)神徳館国際会議場において、大阪国際宗教同志会の平成13年度総会が開催され、2期4年間にわたって会長職を務めた津江孝夫今宮戎神社名誉宮司に代わって、大森慈祥辯天宗管長が新会長に選出された。また、著名な古代史学者である上田正昭先生が『環日本海文化と東アジアの宗教』と題して記念講演を行われ、神仏基新宗教各派から約60名の宗教者が参加した。


▼理事会で新会長を推戴

 2月13日、大阪国際宗教同志会平成13年度総会に先立ち、同日午後1時より、神徳館小会議室において、同第1回理事会が開催された。上田恵亮理事(法華宗太平寺住職)による開会の祈りと三宅龍雄理事長の挨拶に続き、事務局から、平成12年度の事業報告と収支報告ならびに13年度の事業計画と予算、および本年6月に韓国のソウルで開催が予定されている日韓宗教者協議会30周年記念交流会について報告がなされた。

 続いて、審議事項として、2期4年間にわたって会長職を務めた津江孝夫今宮戎神社名誉宮司の退任に伴う新会長人事について審議され、満場一致で大森慈祥辯天宗管長を会長に推戴することが決議された。その他の審議事項の後、津江現会長による閉会の挨拶と村山廣甫理事(曹洞宗東光院住職)の閉会の祈りでもって、理事会は無事終了した。
 



大森慈祥会長
▼大森体制初の総会開催

 引き続き午後2時より、神徳館国際会議場において、大阪国際宗教同志会平成13年度総会が開催された。池田瑩輝理事(真言宗中山寺派元管長)による平和の祈りと津江会長の挨拶で開会した。

 今回は、年に一度の総会ということで、直ちに議長の選出が行われ、松井石根常任理事(天理教明城大教会会長)が議長に選出された。議案採択、議事録署名人の選出に続き、第1号議案として、先程の理事会で推戴された大森新会長の人事が報告され、総会で承認された。挨拶に立った大森新会長は「諸先輩・諸大徳の大勢おられる中、私の如き浅学非才が歴史有る大阪国際宗教同志会の会長にご指名いただき恐縮の極みでございますが、皆様に教えていただくつもりで会長職を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします」と、会長としての抱負を述べた。続いて、個別の案件についての議事進行が行われ、それぞれ理事会で採択された原案どおり承認され、平成13年度総会が閉会した。


▼古代史学者上田正昭博士による記念講演



熱の籠もった講演を行われる
上田正昭博士
 さらに、午後2時25分から、著名な古代史学者である上田正昭博士による『環日本海文化と東アジアの宗教』と題する記念講演が行われた。

 上田博士は、京都大学教授を退官されてからも、大阪女子大学学長や大阪府立図書館名誉館長を歴任され、現在も(財)世界人権問題研究センター理事長やアジア史学会会長を務められる学会の重鎮であり、古代史研究を、日本だけでなく広く中国大陸から朝鮮半島まで含めた東アジア全体の歴史の流れの中から捉えるという手法で、この分野の学問の発展に大きな功績を残された。

 記念講演において、上田先生は、「大阪の人で、大阪の歴史を知っている人は少ない。古代より大陸に」と、問題点を指摘され、昨年・今年と実施されている、大阪国際宗教同志会の創始者として先代恩師親先生が始められた日韓宗教交流の30周年記念行事に対して、新たな指針を与えて下さった。


上田正昭博士の講演に熱心に耳を傾ける国宗会員の各師
 コーヒーブレイクに続いて、三宅善信理事の進行で、講師と参加者との熱心な質疑応答が行われ、有意義な時間を過ごした。最後に、三宅龍雄理事長が閉会の挨拶をされ、片岡友次理事(住吉大社権宮司)平和の祈りでもって、この日の行事は全て終了した。




 儒教研究の泰斗加地伸行大阪大学名誉教授を講師に、
平成13年度第2回例会を開催
『いのちを繋ぐ「孝」の世界 〜 先祖供養から遺伝子まで 〜 』

加地伸行先生による記念講演が行われた


加地伸行大阪大学名誉教授
 6月14日(木)、金光教泉尾教会の神徳館国際会議場において、大阪国際宗教同志会(会長大森慈祥辯天宗管長)の平成13年度第2回例会が、儒教研究の第一人者である加地伸行大阪大学名誉教授を講師に招いて開催され、神仏基新宗教各派から約50名の宗教者が参加した。

 例会に先立ち、午後1時から神徳館小会議室において、平成13年度第2回理事会が開催され、本来、この時期に、ソウルで開催が予定されていた韓国宗教界との交流行事(韓日宗教人協議会30周年記念総会)が、韓国側の事情で中止になったことの経緯の報告などが、事務局から行われ、了承された。また、先頃、大阪教育大学付属池田小学校でおきた児童殺傷事件の犠牲者に対しての追悼の祈りも行われた。


理事会で挨拶する三宅龍雄理事長
  
 午後2時から、国際会議場において、平成13年度第2回例会が開会された。最初に、池田瑩輝理事(真言宗中山寺派元管長)の先導による「平和の祈り」が行われ、大森慈祥会長から開会の挨拶が行われた。


例会で挨拶する大森慈祥会長

 続いて、加地伸行大阪大学名誉教授による記念講演『いのちを繋ぐ「孝」の世界 〜 先祖供養から遺伝子まで 〜 』が行われた。加地先生は、今春、ハワイ真珠湾沖で起こった米海軍の原子力潜水艦による宇和島水産高校のえひめ丸衝突沈没事故の犠牲者の取り扱いと、60年前の大日本帝国海軍の真珠湾攻撃によって撃沈された米海軍戦艦アリゾナの1,600名に昇る犠牲者の取り扱いの違いから説き興して、両国の死生観の根本的な違いに着目し、東北アジアの文化を世界の他のどのアニミズム分野とも異質なものにしている重要な要素のひとつである儒教の根本理念(「孝」の概念)から敷衍して、神道・仏教・新宗教など、日本のあらゆる宗教の基盤に共通する「崇祖」の積極的な意義付けについて、たいへん解りやすく解説された。(講演録は別掲)


加地先生の講演に耳を傾ける参加者たち

 コーヒーブレイクに続いて、三宅善信理事の進行によって、フロアの参加者と加地名誉教授との間で質疑応答が行われ、大変有意義な時間を持った。その後、簡単な会務報告が行われ、三宅龍雄理事長による閉会の挨拶で、大阪国際宗教同志会の平成13年度第2回例会は終了した。
 




「靖国神社」をテーマに 妙道会本部で例会を開催
米国大統領宛に「武力行使即時停止要請」を送付




初めて妙道会で開催された例会に多数が参加した

 10月12日、妙道会教団本部(大阪市天王寺区・佐原慶治会長)において、大阪国際宗教同志会(大森慈祥会長)の平成13年度第3回例会が開催され、ロンドン大学日本宗教文化研究所長のジョン・ブリーン博士が『様々な靖国神社』と題する記念講演を行った。また、例会に先立って開催された理事会で、『米国によるアフガニスタンへの軍事攻撃の即時停止要請』(へ飛べるように)を採択し、ブッシュ大統領宛に送致した。

 例会に先立って、午後1時から、今年度第3回の理事会(三宅龍雄理事長)が開催され、通常の事務局報告や審議事項が行われた後、9月11日の米国同時多発テロ事件および10月7日以後の米国を中心とした「報復」と称するアフガニスタンへの軍事攻撃に対する大阪国際宗教同志会としての見解が協議され、ジョージ・W・ブッシュ米国大統領宛の要請書が作成された。



理事会で意見を交換する常任理事の各師。左から、佐原慶治妙道会会長、平岡英信清風学園理事長、
三宅龍雄金光教泉尾教会長(理事長)、大森慈祥辯天宗管長(会長)、西村淳晨本門佛立宗清風寺住職 )

 午後2時から、神仏基新宗教各宗派教団から約50名の参加者を集めて、今年度第3回の例会が開催された。最初に、西村淳晨常任理事(本門佛立宗清風寺住職)による「平和の祈り」が行われ、大森慈祥会長(辯天宗管長)の開会挨拶および、会場を提供した佐原慶治妙道会会長(国宗常任理事)による歓迎の挨拶がおこなわれた。



佐原慶治妙道会会長による歓迎の挨拶

 続いて、明治維新期の制度史を研究しているロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)日本宗教文化研究所長のジョン・ブリーン博士から、『様々な靖国神社』と題する記念講演が行われた。本年度の国宗は、第1回例会時には古代東アジア史学者の上田正昭京都大学名誉教授から、また、第2回例会時には儒教研究の加地伸行大阪大学名誉教授から、それぞれ、日本人の宗教精神のバックボーンの当たる講演を受けてきたが、今回は一転して、その日本人の宗教意識(何事であれ、「死者の霊は鎮めなければならない」とする慰霊観)と周辺諸国の宗教意識の違いから生じる「靖国問題」について、全くの「第三者」である英国人であるブリーン博士の目から見た問題点を聞いた。



熱弁を揮う講師のジョン・ブリーン博士

 ブリーン博士は、その講演において、これまで日本においてなされてきた「靖国論争」の多くが、あまりに「靖国神社」そのものを知らずに(知ろうとせずに)、それぞれが自らの政治的立場をその中へ反映させるために、数々の「非靖国的要素」を押しつけてきたことに触れ、「靖国」では「神社」として、実際に何がどう行われているかについて、研究成果を発表した。『儀礼の場』としての靖国では、霊璽奉安祭と秋季例大祭を取り上げ、宗教界も含めて多くの日本人が「神社としての靖国」で、どういう「神学」に基づいてどんな「儀礼」が行われいるかを図解で説明した。また、『戦友・遺族』の靖国では、博士が靖国神社に参拝している人々(「英霊」の戦友だった人や遺族)への数多くのインタビューを分析して、ここに参っている人々と外部の人々(社会)との間の意識の齟齬について触れ、中国や韓国のそれはいうまでなく、国内の賛成派にしろ、反対派にしろ、神社側にしろ、自民党にしろ、野党にしろ、右翼にしろ、マスコミにしろ、いずれも側の主張も、参拝者の望んでいるものとは全く異なったものであることを鋭く指摘した。



記念講演後の質疑応答の様子

 記念講演に続いて、コーヒーブレイクの後、三宅善信理事(金光教春日丘教会長)の司会進行で、フロアも交えた質疑応答がなされた。ブリーン博士と三宅理事は数年来の研究仲間ということもあって、息のあった当意即妙のディスカッションであった。最後に、事務局から理事会で議決されたばかりのブッシュ大統領宛の「要請書」が発表され、三宅龍雄理事長(金光教泉尾教会長)による閉会の挨拶と、平岡英信常任理事(清風学園理事長)による「平和の祈り」で、大阪国際宗教同志会平成13年度第3回例会は無事、終了した。引き続き、昨年、落慶したばかりの妙道会教団本部大聖堂に参拝した。





平成13年度理事会開催

 12月19日(水)、リーガロイヤルホテルにおいて、大阪国際宗教同志会(大森慈祥会長)の平成13年度第4回理事会が開催され、14名が出席した。

 開会の祈りを平岡英信常任理事(清風学園理事長)が行い、挨拶を三宅龍雄理事長(金光教泉尾教会長)が行ったのに続いて、本年11月3日に逝去された故片岡友次理事(前住吉大社権宮司)の冥福を祈って黙祷を捧げた。



開会の挨拶をする三宅龍雄理事長

 続いて、実質審議に入り、事務局長から平成13年度の事業報告ならびに会計報告がなされ、今年度の各例会でご講演を頂いた上田正昭(財)世界人権問題研究センター理事長、加地伸行大阪大学名誉教授、ジョン・ブリーンロンドン大学日本宗教文化研究所長各氏からの質の高い講演内容について、あらためて謝意が示された。また、平成14年度の事業計画と予算が事務局原案通りに承認された。

 さらに、12月5〜10日にかけて、ハワイで行われた「えひめ丸犠牲者追悼慰霊祭」と「日米開戦60周年記念式典」に、日本代表団名誉団長として出席した池田瑩輝理事(真言宗中山寺派元管長)から報告があり、最後に、大森慈祥会長(辯天宗管長)の閉会挨拶と津江孝夫常任理事(今宮戎神社名誉宮司)の代理で出席した津江明宏同神社宮司による閉会の祈りで、本年度最後の理事会は終了した。

 続いて、納会に移り、左藤恵理事(大谷学園理事長)の発声による乾杯が行われ、昨今の国際情勢や日本の教育の荒廃の問題等について、話題が提供された。この日、参加した役員は、上記の諸氏の他に、常任理事の西村淳晨師(本門佛立宗清風寺住職=代理)、佐原慶治師(妙道会会長=代理)、木積一仁師(神道石切教管長=代理)の3師と、理事の村山廣甫師(曹洞宗東光院住職)、渡辺恭位師(立正佼成会大阪教会長=代理)、三宅善信師(金光教春日丘教会長)および、三宅光雄事務局長と内海雅継監事(金光教泉尾教会)の各氏であった。



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