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定例JLC会議

2011年度の活動

3月2日(水) 第171 回JLC会議      於 日吉神社 社務所

3月2日、2011年度のJLC(IARF日本連絡協議会)共同当番教団のひとつ愛知県の日吉神社(清洲山王宮)の社務所で第171回JLC会議を開催。今年度最初のJLC会議ということもあり、前回の議事録の条件付き承認(内容確認要請箇所あり)に引き続き、2010年度収支決算報告、前年度当番教団の立正佼成会からのJLC事務局引継ぎ等が順調に行われたが、前々回のJLC会議以来懸案になっている国際事務局の所在地問題や国際事務局スーパーバイザーの推薦問題等では、議論が白熱した結果、三宅光雄会長から「3月末の京都で開催される2011年度国際評議員会の際に、会長が国際評議員の意見を聞いて決断する」と表明して決着した。また、2011年度JLC及び国際分担金確認が行われたが、41年間にわたってIARFで中心的役割を果たしてきた椿大神社の退会と、長年、大きな財政貢献をしてきた立正佼成会からの分担金の大幅減額によって、日本からの国際への財的貢献が半減することが明らかになり、新しい運営様式を真剣に探らなければならない点では、共通の理解を得た。

日吉神社で開催された2011年度最初のJLC会議で挨拶する三宅光雄会長

日吉神社で開催された2011年度最初のJLC会議で挨拶する三宅光雄会長

また、3月28日から30日に京都の一燈園ならびにむつみ会本部で開催される予定の2011年度IARF執行理事会ならびに国際評議員会の準備状況の報告が国際事務局からなされ、JLC加盟各教団の外国人受け入れ協力体制について話し合われた。この日の会議には、IARF会長である三宅光雄泉尾教会長をはじめ国際事務局スーパーバイザーの三輪隆裕日吉神社宮司、IARF国際評議員である西田多戈止一燈園当番、赤川惠一立正佼成会外務部次長、平岡満国際評議員の代理滝澤俊文むつみ会教務長、また、本山一博玉光神社権宮司、小島陸雄日本チャプター事務局長、川越淑江IALRW役員ら、15名のJLC関係者が出席した。


3月27日(日) 国際評議員泉尾教会訪問      於 金光教泉尾教会

3月27日午後、29日から京都で開催される2011年度IARF国際評議員会に出席するため来日した評議員一行9名が、泉尾教会先代教会長三宅龍雄師の五年祭に列席するため、大阪市の金光教泉尾教会を訪れた。日本は、このわずか16日前に東日本大震災に見舞われ、全世界にショッキングな映像と共に報じられた大津波の被害と、海外に過剰に伝えられた福島原発の事故(註:一時、東京から大使館員を引き上げた国も多々あり、政府から「訪日自粛要請」の発令されている国もあった)が起こったにもかかわらず、この日までに来日した一行は、半年前からIARF会長を務める三宅光雄教会長に対して、犠牲になられた幾万の日本人への哀悼の意を伝えると共に、支援の用意を表明した。

三宅光雄会長と泉尾教会を訪れた国際評議員の一行

三宅光雄会長と泉尾教会を訪れた国際評議員の一行

この日、泉尾教会を訪れた国際評議員は、財務担当のジェフ・ティーゲル氏(英)をはじめ、A・トレニング女史とW・ダイクストラ女史(蘭)、W・ヤンツ氏(独)、A・ハビエル修道士とM・シャビエル氏とV・レンガパッシャム氏(印)、M・フローレス氏(比)、E・チェリー牧師(米)ならびにK・松井教授と西田多戈止一燈園当番の11名である。


3月28日(月) 国際評議員四天王寺訪問      於 和宗総本山四天王寺

3月28日午前、国際評議員の一行は、前評議員である三宅善信金光教泉尾教会総長の案内で、IARFの加盟教団のひとつである和宗総本山四天王寺を訪問し、奥田聖應管長から抹茶の接待を受け、日本で最も古い仏教寺院である四天王寺の歴史と現状について説明を受けた。奥田管長は、東京大学大学院を終えた後、国費留学生として西ドイツのハンブルグ大学で古代インドの宗教のひとつであるジャイナ教研究で博士号を取得するほどの学識を有し、外国人評議員からの質問に解りやすく回答した。また、一行は、四天王寺境内にある「極楽浄土の庭」を散策し、仏教的世界観について奥田管長から説明を受けた。

奥田聖應管長と四天王寺を訪れた国際評議員の一行。前日、泉尾教会を訪れた面々に加えて、遅れて来日したD・ハンター博士(米)や国際事務局員のR・パピーニ氏の顔も見える

奥田聖應管長と四天王寺を訪れた国際評議員の一行。
前日、泉尾教会を訪れた面々に加えて、
遅れて来日したD・ハンター博士(米)や国際事務局員のR・パピーニ氏の顔も見える


3月28日(月) 国際執行理事会      於 一燈園 猗蘭(いらん)

3月28日午後、翌日からの国際評議員会に先立ち、京都市の一燈園において、国際執行理事会(EC会議)が開催され、EC 会議を構成する三宅光雄会長、S・アロン副会長(イスラエル)、J・ティーゲル財務担当役員、および、D・ハンター博士、M・シャビエル氏、A・ハビエル修道士によって、国際執行理事会が開催され熱のこもった討議が繰り返させた。

一燈園で開催された国際執行理事会の様子

一燈園で開催された国際執行理事会の様子


3月28日(月) 国際評議員歓迎晩餐会   於 がんこ高瀬川二条苑

3月28日、京都市内の料亭がんこ高瀬川二条苑にて、翌日から開催される国際評議員会に参加する内外からの評議員を三宅光雄会長が招待して歓迎晩餐会が開催された。

来日した国際評議員に歓迎の挨拶をする三宅光雄会長

来日した国際評議員に歓迎の挨拶をする三宅光雄会長

特に、今回の国際評議員会は、3月11日に発生した東日本大震災および福島の原発事故から二週間ほどしか経過しておらず、その大津波のあまりにもショッキングな映像のせいで、「東日本は巨大津波によって壊滅的打撃を受け、外国人を受け入れる余裕もなく、また、たとえ西日本は震災の被害がなくとも、日本全土が放射能で汚染され、生命の危険すらある」という根も葉もない話が、堂々と海外メディアで報道され、国によっては正式に外務省が「日本への渡航自粛措置」を取っている国もあるという極めて来日しにくい環境下で、あえて13人の外国人評議員(2名欠席)と国際事務局員が、今回の国際評議員会の重要性を認識して来日してくれたことの意義は大きかった。

それどころか、中には、今回の震災を受けて、出発までのわずかな期間を利用して、それぞれの地元で「義捐金」を集めて持参してくれた評議員もあり、あらためて国際的な連帯を示すことができた。前年9月にインドのコーチで開催された第33回IARF世界大会で選ばれたばかりの国際評議員の中には初来日の人も多く、今回、国際評議員会が開催される京都の街は、既に桜の花がほころび始めており、美しい日本庭園を有する二条苑で、心ゆくまで京都の春を満喫すると共に、東日本を除く日本社会が、従前どおり、健全に機能していることを来日した外国人たちに目に見える形で表した。


3月29~30日 2011年度国際評議員会開催  於 むつみ会本部 神幸殿

3月29日午前9時、今回の国際評議員会の会場となった洛北、宝ヶ池のむつみ会本部神幸殿で開催された。冒頭、東日本大震災で犠牲になった人々へ黙祷が捧げられた。続いて、三宅光雄会長が議長となって二日間にわたる国際評議員会が始まった。

開会に当たり東日本大震災の犠牲者に全員で黙祷を捧げた

開会に当たり東日本大震災の犠牲者に全員で黙祷を捧げた

最初に、昨年(2010年)9月3~4日、および8日にインドのコーチで開催された旧評議員による最終評議員会と、新しく選出された評議員による最初の評議員会の議事録を承認した。次いで、昨年コーチで開催された第33回世界大会の総括に入り、当時の執行部の運営上の問題点が指摘され、約2万ドルの赤字が発生した問題が採り上げられた。さらに、ジェフ・ティーゲル財務担当役員から、世界大会の会計報告。ドイツにあるIARF基金の現状。各メンバーグループからの財的貢献金額の報告。投資委員会の運用状況報告が行われた。

コーヒーブレイクの後、事務局スーパーバイザーや国際事務局職員の職務分掌について。インド各地で実施されているHRE(人権教育)プログラムの実施状況。各地域から提出される活動報告や財務報告の標準化等について審議され、昼食休憩となった。ここで、会場となった神幸殿の神前で記念撮影。昼食中や昼食休憩中にも、必要に応じて、非公式の会合が断続的に開催された。

会場であるむつみ会神幸殿のご神前で記念撮影する国際評議員とスタッフたち

会場であるむつみ会神幸殿のご神前で記念撮影する国際評議員とスタッフたち

午後からは、各加盟団体の状況について報告。続いて、現評議員によるIARF活動にたいする日常的なコミットメントを高めるために、規約委員会や財務投資委員会や広報委員会等6つの作業委員会が構成され、それぞれの人選が行われた。

コーヒーブレイクの後、2011年度の予算が審議されたが、非常に限られた予算の範囲内で、最大限有効な活動ができるように熱心に意見交換がなされた。また、青年ネットワーク事業の報告がなされた。最後に、新しい事務局スーパーバイザーの選任手続きに入ったが、前年9月以降、実質的にスーパーバイザーを欠く状態でありながら、国際事務局業務も、ロンドン在住の国際事務局員と大阪にある国際事務局との意思疎通も順調に進んでおり、「今後はスーパーバイザーは不要」との結論に達した。

米国チャプターからの義捐金を受け取る平岡満評議員。震災義捐金の扱いについてJLC関係者による臨時会合

米国チャプターからの義捐金を受け取る平岡満評議員。
震災義捐金の扱いについてJLC関係者による臨時会合

また、海外からの東日本大震災への義捐金提供に応えて、会場にいたJLC(IARF日本連絡協議会)加盟教団関係者が臨時に集まって、海外からの義捐金の受け取りと、被災地への伝達方法について協議した。この日の夜は、岩倉にある日本料理店ゆば泉で、国際評議員であり、会場提供者である平岡満むつみ会会長主催の夕食会が行われ、舌鼓を打った。

翌30日は、英国で公益法人格を有するIARFが定款上要求する会員による年次総会が、国際評議員に加えて在日のメンバーグループ等から参加者を集めて開催され、定款や規約の変更等について事務局提案どおり承認して閉会した。

英国在住のジェフ・ティーゲル財務役員が、英国公益法人法の求める「総会」について説明

英国在住のジェフ・ティーゲル財務役員が、
英国公益法人法の求める「総会」について説明

続いて、IARFの全体的な方針や戦略について検討された。さらに、現在、IARFが実施する二大社会プログラムであるイスラエルにおけるユダヤ人とパレスチナ人の間の和解を図るIEAプログラムの提案をヤフーダ・ストロフ評議員が、また、2005年以来、インドで実施されているHREプログラムの2011年から2013年まで計画についてアルバート・ザビエル評議員によってプレゼンテーションされた。

昼食休憩後、従来より英国内で運用されている基金およびJLCから特別に提供された基金の運用方法について協議されたが、結論を得ることができず、具体的な運用方法については財務・投資委員会に付託された。続いて、国連経済社会理事会で総合諮問資格を有するIARFの国連における地位向上について協議され、スイス在住のモース・フローレス評議員から、ジョン・テイラー国連代表の国連欧州本部(ジュネーブ)における活動報告がなされた。また、IT技術の進歩に伴うSNSの効率的利用を目指した公式ウェブサイトの全面更新等について協議し、二日間にわたる国際評議員会の全日程を終了した。


5月9日(月) 第172 回JLC会議      於 日吉神社 社務所

5月9日、日吉神社において、第172回JLC会議が開催された。はじめに、先の東日本大震災で犠牲になられた方々のご冥福を祈って黙祷を捧げた後、国際評議員の赤川恵一立正佼成会外務部次長が「3月末の国際評議員会の成果を踏まえて、今後の運営のあり方を模索できれば…」と挨拶を行い、開会。議長は、共同当番のひとつである日吉神社の三輪隆裕宮司が務めた。なお、IARF会長の三宅光雄金光教泉尾教会長は、この日、WCRP日本委員会の常務理事として津波で壊滅的な打撃を受けた宮城県北部の南三陸町を訪れ、支援活動を行っていたため欠席した。

日吉神社社務所で開催された第172回JLC会議の様子

日吉神社社務所で開催された第172回JLC会議の様子

この日のJLC会議の内容のほとんどは、3月末に京都で開催された国際評議員会の内容をJLC加盟教団の参加者に報告し、JLCとしての意見をまとめることであったが、3月末で国際事務局スーパーバイザ職を廃され、国際評議員に復帰した三輪師と、国際財務・投資委員の三宅善信師との間で、東日本大震災発生時の三宅光雄会長の対応(手続き論)や、先の国際評議員会の評価やIARFの諸活動に関する意見の違いが大き過ぎて、ほとんど具体的な成案を得ることができなかった。

なお、この日の出席者は、西田多戈止一燈園当番、三宅善信金光教泉尾教会総長、本山一博玉光神社権宮司、芝孝介日本チャプター役員(椿大神社権祢宜)、三輪隆裕日吉神社宮司、滝澤俊文むつみ会教務長、赤川恵一立正佼成会外務部次長、川越淑江IALRW役員他14名。


7月15日(金) オランダ人メンバー来日      於 金光教泉尾教会

7月15日、オランダにおけるIARF加盟教団のひとつネザーランド・プロテスタント連盟のマリー・メンセン女史一行5名が来日し、大阪の金光教泉尾教会を訪問した。メンセン女史は、「欧州では、東日本大震災と原発事故に関するその後の報道がすっかり少なくなったが、日本社会がどうなっているかこの目で確かめに来た」と、来日の理由を述べ、国際財務・投資委員である三宅善信泉尾教会総長は「オランダの加盟団体は、大変活動的であり、IARFに対する財的貢献にも感謝している」と述べた。

M・メンセン女史一行と意見交換する三宅善信師

M・メンセン女史一行と意見交換する三宅善信師


7月26日(火) 第173 回JLC会議      於 日吉神社 社務所

7月26日、日吉神社において第173回JLC会議が開催された。国際評議員の西田多戈止一燈園当番が「三宅光雄師がIARF会長に就任していただき、嬉しい限りである。また、今年一年間は日吉神社を中心にJLCのご指導をいただきたい」と開会の挨拶を行った。JLC共同当番教団の三輪隆裕師が議長を務めた。

具体的な議論に関しては、前回に引き続き、三輪隆裕師と三宅善信師の根本的な路線の違いにより大いに紛糾した。三輪師は「過去のことは過去のことし、将来に希望の持てる大きな計画がなければ国際組織は活性化しない」と説き、三宅師は「過去の失敗(財政赤字)の責任を明確化せずに、壮大な夢物語を財的貢献をするつもりのない外国人に吹聴するのは無責任も甚だしい」というのが両者の立場の違いである。

日吉神社社務所で開催された第173回JLC会議の様子

日吉神社社務所で開催された第173回JLC会議の様子

これらのディスカッションの後、2011年度分の日本からの国際分担金は、立正佼成会300万円、金光教泉尾教会100万円、一燈園・日吉神社・むつみ会各30万円(以上、国際評議員選出団体)、玉光神社・日本チャプター各20万円、四天王寺5万円の合計535万円を拠出することが決定された。

なお、この日の出席者は、西田多戈止一燈園当番、三宅光雄金光教泉尾教会長、三宅善信同総長、本山一博玉光神社権宮司、小島陸雄日本チャプター事務局長、三輪隆裕日吉神社宮司、滝澤俊文むつみ会教務長、赤川恵一立正佼成会外務部次長、川越淑江IALRW役員他15名。


9月5日(月) 「心の相談室」に震災義捐金を贈呈  於 ホテルメトロポリタン仙台

9月5日、IARF会長の三宅光雄金光教泉尾教会長と国際評議員の赤川恵一立正佼成会外務部次長は、東日本大震災に対して海外の各加盟団体から寄せられた支援金545,879円を贈呈するため、仙台市を訪れ、被災者のこころのケアを行っている東北大学医学部臨床教授の岡部健「心の相談室」室長をはじめ、同事務局長の鈴木岩弓東北大学宗教学部教授、川上直哉宮城県宗教法人連絡協議会事務局長らと会談した。

海外から寄せられた義捐金を「心の相談室」に贈呈

海外から寄せられた義捐金を「心の相談室」に贈呈

自らが医師でもある岡部室長は、たとえ今回の大震災を生き延びることができたとしても、多くの人々は、愛する家族や親しい人々を目の前で失ったことによる圧倒的な喪失感で大きな心の傷を負ったが、医療機関だけではこの傷を癒すことは不可能であり、宗教家の関与が不可欠であるとして、「心の相談室」を立ち上げた。

「心の相談室」では、提供された資金を利用して、10月1日から12月31日までの三カ月間。岩手・宮城・福島、三県の民放ラジオ放送局を通して計14回、毎週土曜日の朝、30分番組を放送することになった。同番組には、禅僧で作家の玄侑宗久師(政府の復興会議のメンバーでもある)や、尼僧で作家の瀬戸内寂聴師や、満百歳を迎えた現職の医師である日野原重明聖路加国際病院理事長等そうそうたる顔ぶれの出演が予定されており、被災者の様々な心の相談を受けて問題の解決に向けて取り組む番組となる。


9月30日(金) 第174 回JLC会議      於 日吉神社 社務所

9月30日、日吉神社において第174回JLC会議が開催された。国際評議員の赤川恵一立正佼成会外務部次長が「震災・台風等の被災地が一日も早く復興することを願いながら、海外から寄せられたお気持ちをお届けすることができました」と開会の挨拶を行った。JLC共同当番教団の三輪隆裕師が議長を務めた。

日吉神社で開催された第174回JLC会議の様子

日吉神社で開催された第174回JLC会議の様子

毎回、前回の議事録を承認するところからJLC会議が始まるが、三宅善信金光教泉尾教会総長から「昨今のJLC会議議事録および国際事務局へ報告するための英文の要約の内容が当番事務局の独自の解釈によって恣意的に変更されている」との指摘があり、前回のJLC会議の議事録修正に次回(今回)のJLC会議の時間の半数を割かねばならないことに対する問題提起が議論され、議事録はできるだけ簡潔に、要点のみ記録することになった。特に、問題となっているのは、JLCからIARFに特別寄付された1,280万円の取り扱いについてであるが、再三の指摘にもかかわらず、財務担当役員のジェフ・ティーゲル氏がドナーであるJLCの意向を無視する形で会計処理しようとしていることへの対応についても、JLC内での意見集約ができず、結論は次回(12月2日)のJLC会議に持ち越された。

本件以外では、10月下旬に予定されている日本チャプターの訪米と米国チャプターとの交流事業について説明され、また、来年(2012)3月に予定されている米国UUA(ユニテリアン・ユニバーサリスト協会)のピーター・モラレス会長一行に来日プランについて、JLC各教団で受け入れのお世話をする件については、満場一致で承認された。

なお、この日の出席者は、西田多戈止一燈園当番、三宅善信金光教泉尾教会総長、本山一博玉光神社権宮司、芝孝介日本チャプター役員、三輪隆裕日吉神社宮司、滝澤俊文むつみ会教務長、赤川恵一立正佼成会外務部次長、川越淑江IALRW役員他15名。


10月20~25日 チャプター日米交流プログラム   於 ワシントンDC・ボストン

10月20日から25日の日程で、IARF日本チャプター主催の日米交流プログラムが、酒井教雄日本チャプター委員長を団長に、ワシントンDCおよびボストンで開催され、日本チャプターおよびIALRWの会員21名が参加した。

オールソーズ教会に保存されている広島の子供たちの絵を見学する日本チャプター一行

オールソーズ教会に保存されている広島の
子供たちの絵を見学する日本チャプター一行

21日、まず一行は、ワシントンDCオールソーズの教会を訪問した。1946年11月、当時の上級牧師のパウエル・デイビー師が広島上空に広がるキノコ雲の写真に喜ぶ米国政府関係者を公然と非難した説教を、マッカーサー元帥の補佐官が聞き、広島の子供たちに文房具を贈る運動となった。数カ月後、広島の子供たちはお礼に48枚の絵を同教会に送ったが、そのすべてが戦争の悲惨さを描いたものではなく、廃墟の中で希望に満ちた絵だったので、米国人が感銘を受けたとこと。午後には、ユニバーサリスト・メモリアル教会を訪問。被爆者波田スエ子さんの体験発表を拝聴した。

UUA本部でモラレス会長をはじめUUA幹部から歓待を受ける日本チャプター一行

UUA本部でモラレス会長をはじめUUA幹部から
歓待を受ける日本チャプター一行

22日朝、ボストンへ移動した一行は、UUA(ユニテリアン・ユニバーサリスト協会)本部を訪問。ピーター・モラレス会長ならびに同理事会メンバーから歓待された。米国におけるIARF運動の中心地であるUUA関係者と交流プログラムを行った。午後には、ハーバード大学をはじめボストン周辺の観光を行った。

ナタリー・ガルブランセン女史の墓所に参拝する日本チャプター一行

ナタリー・ガルブランセン女史の墓所に参拝する
日本チャプター一行

23日は、UUAの創設者で、1969年に立正佼成会庭野日敬会長・三宅歳雄金光教泉尾教会長・山本行隆椿大神社宮司らがIARFに加盟するきっかけを作った第20回IARF世界大会当時のIARF会長である故ディナ・マクレーン・グリーリー博士と1990年代にIARF会長を務めた故ナタリー・ガルブランセン女史の墓所に参った。また、フェアヘブンにあるホイットフィールド・ジョン万次郎友好記念館を訪問し、ルーニー館長から歓迎を受けた。アメリカに渡った最初の日本人として知られるジョン万次郎は、土佐沖で遭難し、通りかかった米国の捕鯨船によって救難され、母港であるフェアヘブンについて行かれたが、当時人種差別のきつかったアメリカにおいてリベラルなユニテリアンの人々によって保護され、教育を受け、その後の幕末・維新期に大きな役割を果たしたのである。

こうして、日本チャプター一行21名は、実質三日間の米国訪問の旅を終え、25日に帰国した。


12月2日(金) 第175 回JLC会議     於 ウエスティン名古屋キャッスルホテル

12月2日、ウエスティン名古屋キャッスルホテルにおいて第175回JLC会議が開催された。開会の挨拶は、本年度共同当番教団である日吉神社の三輪隆裕宮司が病欠のため、三輪ゆかり夫人が行った。議長は、共同当番教団の滝澤俊文むつみ会教務長が務めた。

ウエスティン名古屋キャッスルホテルで開催された第175回JLC会議の様子

ウエスティン名古屋キャッスルホテルで開催された第175回JLC会議の様子

今回のJLC会議の最大の課題は、前回からペンディングになっているJLCからの寄付金1,280万円の使途であるが、熟議の結果、「当分の間、現金のまま日本国内に置き、IARFの再建に資する目的に使用するものとする。なお、具体的な目的使途については、JLCの承認を得るものとする」という結論が出され、その成分の英訳をJLC事務局当番からジェフ・ティーゲル国際財務担当役員と財務・投資委員に送付することとなった。

日米チャプター交流プログラムのDVDを視るJLCメンバー諸師

日米チャプター交流プログラムのDVDを視るJLCメンバー諸師

また、酒井教雄日本チャプター委員長から、10月下旬に実施された日米交流プログラムの模様がDVDを使って映像で紹介された。さらに、国際事務局に届いている各国メンバーの活動状況が担当者の牛尾里津子さんから報告された。また、日吉神社アドバイザーの猪熊俊吉氏から3月来日予定のピーター・モラレスUUA会長の来日日程が示され、澤畠康友立正佼成会外務部員がまとめ役となり、JLC加盟教団が分担してモラレス師の受け入れ態勢を協議した。

ウエスティン名古屋キャッスルホテルで開催された2011年度納会の模様

ウエスティン名古屋キャッスルホテルで開催された2011年度納会の模様

最後に、来年度のJLC当番事務局について協議し、2012年度のJLC当番事務局は一燈園が務めることとなった。本年度共同当番事務局の三輪ゆかり女史の挨拶と、三宅光雄会長から当番事務局への謝辞が述べられ、今年度のJLC会議は終了した。なお、この日の出席者は、西田多戈止一燈園当番、三宅光雄金光教泉尾教会長、三宅善信同総長、本山一博玉光神社権宮司、酒井教雄日本チャプター委員長、三輪ゆかり日吉神社宮司夫人、滝澤俊文むつみ会教務長、赤川恵一立正佼成会外務部次長他16名。また、JLC会議終了後、同ホテルにおいて今年度の納会が開催され、一年間の働きを慰労し合った。